越谷市議会議員 きくち貴光
 
 

■議会報告

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●平成29年6月定例議会


Q3-①.質問


 3項目めに、彩の国さいたま人づくり広域連合についてお伺いします。自治体を取り巻く課題は多種多様です。それを限られた人員でこなしていくには、人材の育成が何よりも重要です。「月刊ガバナンス」の平成29年4月号では、「次代をつくる自治体の「人財戦略」」が特集となっていました。人財の財の字は財産の財の字を用いておりまして、文字どおり人こそが財産であるというふうに示しています。人材を育てるという視点で、千葉県鎌ケ谷市では、地域活性化推進チームという制度を設け、若手職員が鎌ケ谷市の発展や魅力発信などについて、本来の業務とは別に意見を出し合い、検討し、実施を進める取り組みを行っています。先日、その内容を調査しに行きましたが、出てくる意見や、それに基づいての実施内容もすばらしいと感じましたが、何よりすばらしいのは、それらの若手職員です。本来の業務があるほかに改めて別に取り組んでいくには、日常の業務に精通し、そのスキルがあって初めてできるものだというふうに感じました。越谷市でも人材育成には力を入れていることは承知していますが、ここでは彩の国さいたま人づくり広域連合に着目して、政策課題解決に向けた人材育成、また政策課題の解決方法についてお伺いします。
 1点目に、広域連合に対する職員の派遣状況についてお伺いします。広域連合では、職員研修についてさまざまなメニューを提供していると伺っています。越谷市からも複数の職員が研修に参加しているようですが、どのような研修に参加しているか、メニューや派遣人員等の実績についてお伺いします。あわせて、研修内容の庁内の周知方法についてもお伺いいたします。


Q3-②.質問


 2点目に、広域連合における政策課題研究についてお伺いします。広域連合では、単体の研修メニューを提供しているほか、テーマを決めて一定の期間継続して研究を行う政策課題研究という取り組みを行っています。昨年度のテーマは、超高齢社会が加速度的に進む中で、空き家問題を初めとした諸課題にどう向き合うかといった内容のものでしたが、実際に所沢市で開催されたシンポジウムとさいたま市で開催された年間を通しての成果発表会とに足を運んだ結果、私自身考えさせられるものが多々ありました。広域連合で行っている政策課題研究は、越谷市にとっても非常に有益であると考えますので、積極的にかかわっていく価値があると思いますが、直近の職員の派遣状況についてお伺いします。また、自治体等から派遣された職員が随時ワークショップやシンポジウム等も開催し、情報発信も行っていますが、そういった個別の勉強会への参加についても意義があると考えます。それらの庁内における周知方法や参加の状況についてもあわせてお伺いします。


Q4-①.質問


 4項目めに地域医療構想と今後の病院経営についてお伺いします。急速な超高齢社会の到来によって、社会保障のさまざまな分野に大きな影響を及ぼしていることは既にご承知のとおりです。健康寿命の延伸や医療費の抑制、縮減に向けたさまざまな取り組みを国、県、市のそれぞれのレベルで推し進めています。とはいうものの、高齢者人口がふえ、全体的な寿命が伸びている中では、まだまだ効果は限定的なのが実態です。私は、これまでも健康寿命をいかに延ばすかという視点で、他市の事例をもとにいろいろな提案もしていますが、一人でも多くの方に健康で長生きをしていただき、幸せに暮らしてほしいと願っています。
 ところで、埼玉県では地域医療計画の一部として、地域医療構想を発表しています。実はこの地域医療構想の取りまとめをする前、平成27年12月に県内の複数の市議、町議と一緒にその内容を調査しに行ってきました。同じ埼玉県内でも区域によって状況が随分異なるという印象を受けましたし、医師不足、看護師不足が言われる中、地域に必要な医療を今後もしっかりと提供していくには相当な努力が必要だとも感じました。
 そこで、1点目に、地域医療構想の内容についてお伺いします。そこでは、いわゆる2025年問題と言われる団塊世代の方々が後期高齢者となっていく平成37年、2025年の時点で医療の需要動向、またその需要に対応が可能かということが大きなテーマの一つになっているかと思います。これを埼玉県内を二次医療圏ごと複数の区域に分けて、それぞれの区域ではどうかとしているわけですが、地域医療構想ではどのようなことを調査し、将来を推計しているのかについてお伺いします。また、あわせて越谷市を含む東部地区ではどのようなものとなっているのかについてもあわせてお伺いいたします。


Q4-②.質問


 2点目に、地域医療構想の中での今後の市立病院のあり方についてお伺いします。ことし3月の予算審査で予算特別委員会の中で病院の業務改善についての今後の取り組みを質疑いたしました。その際の答弁に、地域医療構想と今後の病院経営の話がありました。今後の見通しとして、決して楽観できるものではないと私は受けとめましたが、地域医療構想が示す需要動向や病床数といったものと急性期病院である市立病院とのかかわり、また今後の病院経営のあり方といったことについて見解をお伺いいたします。


Q5-①.質問


 最後、5項目めに、税についての学びと主権者教育について、これは教育長にお伺いします。国税庁のホームページを見ますと、税についてさまざまな説明があります。子供たちにもわかりやすく説明しているページがありますので、引用をさせていただきます。そこには大きな見出しが2つと、それに該当する憲法の条文、さらにその解説が記述されています。まず1つ目の見出しですが、「これは国民の納税は憲法で義務づけられています」とあります。これに憲法第30条の条文、「国民は法律の定めるところにより、納税の義務を負う」が記され、さらにその解説として、次のように記されています。「税金は国を維持し、発展させていくために欠かせないものです。そこで、憲法では税金を納めること(納税)は、国民の義務と定めています。この納税の義務は、勤労の義務、教育の義務と並んで国民の三大義務の一つとされています。納税者である私たちは、正しく税金を納めることが大切ですが、税金の使い道に十分関心を持つことも大切です」。以上が1つ目です。
 次に、2つ目ですが、「これは国民主権のもとに税の法律は定められています」とあり、続いて憲法第84条の条文、「新たに租税を課し、又は現行の租税を変更するには、法律又は法律の定める条件によることを必要とする」が記され、さらにその解説が以下のようになっています。「国民には納税の義務が定められ、税金は国や地方公共団体(都道府県や市区町村)が公的サービスを行うのに必要な費用を賄うために使われます。日本は民主主義国家なので、税金に関する法律は国民の代表者(選挙で選ばれた人たち)が集まる国会で決められます。同じように、地方公共団体の税金である地方税についても、その地域住民の代表者が集まる地方議会で決められています。私たちも国民の一人として、税のあり方について深く考えることが大切です」と、このように記されています。要約すると、国民は税金を納めなければならない。税金は公的サービスを行うのに必要な費用として使われる。税金を課すのは法律等で定められている。法律等は選挙で選ばれた人たちが国会や地方議会で決めるということになります。このことから、税という視点で主権者はどうあるべきかということを考えることが必要だと思われます。そこで、2点お伺いします。
 まず1点目に、「租税教室」を含めた税についての学習状況についてお伺いします。税について、小中学校において現状ではどのように子供たちに対して教えているのでしょうか。その内容についてお伺いします。また、先ほどは国税庁のホームページから引用をいたしましたが、国税庁のホームページには、全国の税務署が各種団体と協力して進めている「租税教室」という出前講座の資料等もダウンロードできるようになっています。越谷市内の小中学校でも、「租税教室」を受け入れているかと思いますが、その実績と評価についてもお伺いします。


Q5-②.質問


 次に、2点目に、税に着目した主権者教育についてお伺いします。主権者教育の重要性、必要性が選挙権年齢の18歳以上への引き下げによって高まっています。しかしながら、主権者教育といっても、政治的な中立を意識すると、効果的な方法や内容を考え出しにくかったり、またそれぞれの児童生徒に理解されにくい部分もあったりしているとも聞いています。先ほどの国税庁のホームページでは、税の法律等を決めるのが国会や地方議会だと記されていましたが、単に法律等を定めるだけでなく、実際の使い方を決める場所でもあります。岐阜県大垣市で「租税教室」の出前講座を実施している大垣法人会青年部では、税を集める場所としての税務署の訪問と税金の使い道を決める場所としての市議会の議場を訪問して、税ということについて子供たちに考えてもらう取り組みを主権者教育という言葉が広がりを見せる前から進めています。そこで、主権者教育ということについて、税と暮らし向き、税と政治には密接な関係があるのだということを子供たちにより理解してもらうように主権者教育を税に着目して行ってはどうかと考えますが、教育長の見解をお伺いします。以上で1回目の質問を終わります。ご答弁よろしくお願いいたします。


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