越谷市議会議員 きくち貴光
 
 

■議会報告

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質問(再度1回目)


 ご答弁ありがとうございました。それでは、再度質問をさせていただきます。
 まず、1項目めの従来にない新たな災害想定とその対応についての1点目の火山噴火降灰、ここでちょっとお伺いをしたいと思います。今回この地域防災計画が改まりまして、改めて火山ということについてが記述されているわけですけれども、いろいろと、例えば御嶽山、あるいは口永良部島、そういったものですとか、箱根あたりの不安な状況などを考えますと、いつそういったことがこの越谷でも起こってもおかしくはないのかなというふうに思っております。細かくはここでは触れませんけれども、そういった灰が降った際に、今までに我々越谷の人間は、灰が降ってきて、それがどうなっていくのかということについては意識がありませんでしたし、対応についても経験された方も基本的にはいないというふうに思っています。
 そういった中で、計画上では民間の敷地などについてはそれぞれ土地を所有される方々がやられるということなのですが、灰が集まった後、その灰をどのように収集するのかというような問題もあるでしょうし、あるいは何か災害が起きたときに、例えば消防が出動するということもあろうかと思います。そのときに一つ問題になっていくのは、道路上にある灰を、ではどのような形でまず除去していくのか、そこのところの対応を考えていかないと、個別に何か災害が起きたときに消防が出動するのも不自由が生じるでしょうし、あるいは個々の方々が自分の敷地にあるものを集めたとしても、では次それを運搬をするなりなんなりというところでも問題が生じるかと思います。そういった点において道路というところを、どのように積もっている灰を除去していくのかということは重要かと考えますが、このあたりをどのように現状では考えていらっしゃるのか、その点についてお伺いしたいと思います。


市長答弁


 ただいまのご質問につきましては、協働安全部長から答弁申し上げます。


協働安全部長答弁


 それでは、お答えいたします。
 降灰時には、視界不良による交通の混乱により、衝突事故ですとか接触事故の増加が予想されることから、まずは視界不良が解消されるまでの間、道路の安全を確保するため警察と連絡、協議し、必要により交通規制を実施いたします。あわせて、市は越谷市建設業協会と締結しております緊急時における道路・橋梁等の応急修理及び障害物の除去の協力に関する協定に基づきまして、越谷市建設業協会に協力を要請し、緊急輸送道路や避難路を確保し、早く応急対策が実施できるよう避難及び救急物資の輸送に必要な主要道路の降灰の除去を実施してまいりたいと考えております。
 また、鹿児島県等での事例等を参考に、主要道路以外の道路につきましては自治会や自主防災組織等が中心となりまして、住民みずからが降灰の除去に努めていただくものといたしまして、その支援策として市は降灰袋を提供するですとか、収集した降灰の場所を速やかに指定してまいりたいと考えております。いずれにいたしましても、降灰の影響が長期にわたらぬよう市全体を挙げて応急対策を図ってまいりたいと考えておりますので、ご理解をいただければと思います。


質問(再度2回目)


 1点目の降灰については了解をいたしました。いずれにしましても、改めて今回初めて地域防災計画に盛り込まれまして、関係する団体の方々や、あるいは地域の皆様方もこういったことが起こり得るのだということの意識が、あるいはないのかもしれませんので、実際にご協力をお願いするのだということも含めて、ぜひその点の意識啓発、あるいは周知徹底もお願いできればと思います。
 それでは、2点目の最悪事態(シビアコンディション)ということについてに移りたいと思います。県の地域防災計画に、まずこれは位置づけられているわけなのですが、確認ですけれども、もしわかればで構いませんけれども、県の地域防災計画上、県が最悪事態(シビアコンディション)ということを今回盛り込んだということの経過、もしくは背景、そういったものがわかればお示しをいただきたいと思います。


市長答弁


 ただいまのご質問につきましても協働安全部長から答弁申し上げます。


協働安全部長答弁


 お答えいたします。
 ただいまの質問に関しまして、ここのところの自然災害等々におきまして、先ほどご質問があったとおり想定外というような言葉が大分出てきております。そういった中から、人命を守る減災の観点をもとに、ここに絞って対策を行うことも必要であると、今までの地域防災計画と若干異なった考え方でありますけれども、そういった究極の考え方を示し、県民等の意識を若干そちらのほうに向けていただくというような土壌があったということをお伺いしております。以上です。


質問(再度3回目)


 この最悪事態、シビアコンディションと横文字では書いてありますけれども、地域防災計画上も、趣旨としては防災計画策定の基礎となる被害想定は、過去の被害履歴や各種調査研究に基づく発生確率をもとに、将来発生する可能性が高いとされる地震に限定して平均的な被害程度を推定したものであると。しかし、実際には平均的に算出された被害想定を超えた最悪事態が生じる可能性があるためというような記述もあります。もう少し先を行きますと、科学的根拠は薄いが発生する可能性がある主な事案ということで11、県では示されていますので、それに倣って越谷でも11、これを盛り込んでいるというふうに認識しておりますけれども、科学的根拠が少ないですから、本当に起こり得るのか否かという点で言えば、それは起こらないかもわからないですし、一方で起こるかもわからないと。しかし、今までの考え方とは変わって、先ほどお話ししましたけれども、その計画、想定されているものの範囲の中で災害が発生するわけではなくて、想定をしない、その想定を超えたところで発生するというところでの災害が、ある意味ここしばらくの間続いているのかなというふうに思っています。その観点から、この最悪事態(シビアコンディション)への対応が今回盛り込まれたというのは、文字どおり画期的な内容であるというふうに考えておりまして、画期的であるがゆえに、なかなかそのことの共有化が図りにくいのかなとも思っています。
 そこで、まずこの最悪事態(シビアコンディション)への対応ということを全庁的にどのように意識の共有を図っていくのか、その点についてお伺いしたいと思います。


市長答弁


 ただいまのご質問につきましても協働安全部長から答弁申し上げます。


協働安全部長答弁


 お答えいたします。
 災害発生のシナリオというものにつきましては単一でないということ、また都市災害などは思いもしないことが起きるものであり、都市開発などに伴いまして、常に新たな災害の芽が出てくると言われております。しかしながら、今知られる地震や風水害の災害のメカニズムから初期対応、応急、復旧に至るまでの基礎知識と技術を習得しておくことが、これら想定外、新しい災害、さらにはシビアコンディションの対応にも肝要なこととなる、最悪な事態への対応にも通ずるものと考えているところでございます。一人一人が我が事として、地域や職場でそういった最悪事態に対する十分な備えを行うことができるならば、意識していただくならば、防災総力というものは飛躍的に高まってまいります。
 今まで、市の職員が防災に、災害に対応する際の会議、打ち合わせの中でも、常に想像力を持ってさまざまな事象が起きるかもしれない、そのときに個々人がどういった対応をしなければならないのか、するべきなのかということでございまして、通常今までのそういった情報のやりとりですとか、職員に対する防災関係の講演会、さらには説明会などにおきまして、こういったことも起こり得るのだということを常に意識するように啓発してまいりたいと考えておりますので、ご理解いただければと思います。


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