越谷市議会議員 きくち貴光
 
 

■議会報告


●平成26年12月定例議会


Q1-①.質問


 議長の許可をいただきましたので、さきに通告してあります4項目10点についてお伺いいたします。
 まず、1項目めに、越谷貨物ターミナル駅の利活用と産業・雇用等の政策についてお伺いいたします。今回の質問に当たり、埼玉県内の若手議員の会で、実際に越谷貨物ターミナル駅を他市の議員とともに視察をしてきました。また、県内自治体の物流、工業団地等の整備ということで、同様に白岡市の産業団地造成の取り組みですとか、あるいは関連をして蓮田市のインターチェンジに対する取り組みなどさまざまな調査を行ったほか、個人としても東京ビッグサイトで開催された企業立地フェアや国際総合物流展を視察したことを踏まえて、以下お伺いをいたします。
 まず、1点目に、貨物駅に対する市の認識についてお伺いします。JR武蔵野線の開業は、今から40年前、昭和48年4月のことです。建設の目的は、貨物輸送に当たって首都圏の外環を通すということであり、メーンは貨物輸送にありました。このため、開業当初の旅客電車の本数はかなり少なかったですが、今では利用者もふえて、日中でも10分に1本電車が走るまでになりました。すっかり通勤通学等の旅客を運ぶ路線になった感がありますが、当初の目的どおり、今でも多数の貨物列車、主にコンテナ貨物ですが、運行されており、南越谷駅に隣接する越谷貨物ターミナル駅にも多数発着をしております。
 この越谷貨物ターミナル駅、以下は長いので、「貨物駅」と省略して呼びますが、我々越谷に住む人間からしても、昔からある普通の存在で、時にはその存在すら意識することも少なくなってきているかというふうにも思っております。
 武蔵野線の建設に当たり、越谷に貨物駅が設けられることになった経緯は、残念ながら私も知り得ませんけれども、実は埼玉県内の貨物駅は、同じ武蔵野線の新座、高崎線の熊谷と現在では3つしかありません。3つしかないものの1つが越谷にあるということは、私から見れば、越谷にとって大きな資産、大きな魅力であるというふうに考えております。また、この貨物駅に隣接した区域が流通業務地区となっています。貨物駅建設に当たって、より効果的な物流網の整備といったことから、このような土地利用となっているかと思いますが、それも含めて県内に3つしかない貨物駅が越谷に存在しているということについて、市ではどのように認識しているかについてお伺いをいたします。


Q1-②.質問


 2点目に、貨物駅の市内事業者の利用状況についてお伺いします。JR貨物からいただいた資料によると、平成25年度の貨物駅の発送及び到着数量の実績は、発送で40万1,600トン、到着で55万8,500トンとなっています。コンテナの1日当たりの取り扱い量で言うと、発送は約530個、到着は約580個となっています。越谷市役所の脇を走る県道足立越谷線で信号待ちをしておりますと、コンテナを積んだトラックが行き交う姿をよく見かけます。足立越谷線の下り車線であれば到着コンテナ、上り車線であれば発送コンテナを運んでいるのかなというふうに思っておりますけれども、日々たくさんのコンテナがトラックによって運ばれています。
 さて、貨物駅に発着するコンテナ、中身は多種にわたっているかと思いますけれども、これらのうち越谷市内の事業者が出したもの、逆に越谷市内の事業者が受けたものの数量について、市ではどのように把握をされているかについてお伺いをいたします。


Q1-③.質問


 3点目に、貨物駅と流通工業系業種等の土地利用についてお伺いします。流通工業系用地の整備については、市長マニフェストや所信表明等で触れられておりますけれども、先日いただいた平成26年10月現在の所信表明事項等の進捗状況に、3の①として、流通工業団地の整備、流通工業系土地利用についての記述があります。ここには従前の状況、取り組み目標、指標、方針、平成26年10月現在の主な実績、成果等、さらに平成25年度から平成29年度までの工程が記されています。
 1期目から続いて、このように市長マニフェストや所信表明にあるさまざまな取り組みについての資料を策定いただいておりますことは大変ありがたいと感じておりますし、また公表によって、さらにマニフェスト文化が越谷市で深まり、そして発展していけばとも思っております。ぜひこのことは今後も継続されることを期待しております。
 さて、流通系、工業系土地利用について、資料によれば、現状はさまざまな実態等一体調査や今後についての検討が加えられている段階ですが、これらの調査や検討に当たって、貨物駅とその利用、活用等の視点ではどのようになっているのか。(仮称)企業立地基本方針を策定中であるようですけれども、この基本方針では貨物駅との関係においてどのような検討を加えられているのかといったことについてお伺いをいたします。


Q1-④.質問


 4点目に、貨物駅を近隣自治体との協力、連携の中で拠点として考えることについてお伺いします。埼玉県では、企業誘致に当たって、企業立地促進法に基づいて、平成25年4月に、県内において2地域に区分する形で、県北ゾーン、地域産業活性化基本計画、圏央道・外環道ゾーン地域産業活性化基本計画を市町村と共同で作成しておりますが、この越谷市は圏央道・外環道ゾーン地域産業活性化基本計画の地域に区分されます。
 参考までに、この基本計画ですが、対象となる自治体は35市14町1村、成果目標は平成28年度を目標年次として、新規立地件数140件、新規雇用数4,900人、製造品出荷額増加額4,567億円となっています。先日白岡市に行って、県主導で進められている白岡西産業団地の概要を伺いましたが、この目標数値達成に対してかなり寄与するというふうに思っております。
 この計画は、県内の南半分をそのまま計画区域にしたような非常に対象地域の広い計画でありますので、もう少し身近な形で話を進めたいと思います。
 埼玉県が作成している埼玉県工業適地図を見ますと、県内の工業団地や工場に適している場所が記されています。この地図の中で越谷市を含む5市1町に春日部市を加えたエリアを見ますと、10カ所程度工業団地などが記されています。ちなみに越谷市内では越谷流通業務団地が載っております。越谷市の近隣自治体には、こういった工業団地等があるわけですが、近隣自治体と協力連携をする中で、貨物駅を県南東部地域の拠点として位置づける取り組みを進めてはどうかと考えますが、市長のご見解をお伺いします。


 
 
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