越谷市議会議員 きくち貴光
 
 

■議会報告

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●平成24年9月定例議会


Q5-①.質問


 最後、5項目めの学校現場における防災の取り組みについて教育長にお伺いします。防災に関してはたびたび議会でも取り上げておりますが、今回は調布市、千代田区の取り組みの事例、それを踏まえて質問をいたします。
 まず、1点目に防災教育の日制定についてお伺いします。調布市では、東日本大震災を教訓として、命のとうとさについて学ぶこと、みずからの命はみずからが守るという意識を高め、児童生徒自身が自助、共助のための必要な知識や行動様式を身につけていくことが重要だとして、全国でも初となる防災教育の日を昨年制定しました。
 毎年4月第4土曜日をその日としていますけれども、ことしは4月28日、これが最初の防災教育の日の取り組みとなりますが、当日は調布市内28の小中学校全校で取り組みが行われました。私もその日、ある小学校でPTAの役員をされている方と一緒に調布に出かけ、授業の見学とあわせて訓練にも参加してきました。防災教育の日に実施される項目は多岐にわたっていますが、主な内容としては、命にかかわる授業を保護者や地域住民に公開する形で実施、保護者、地域住民への意識啓発を目的とした防災に関する講話、講演会等を実施、震災時対応シミュレーションの発災想定である午前11時24分に合わせて避難訓練、保護者引き渡し訓練、避難所開設訓練を実施、シミュレーションの検証を行うなどとなっています。
 災害はいつ起こるかわかりませんが、東日本大震災の余震が8月の終わりに宮城県で発生し、3月11日に越谷で観測した以上の揺れがまた仙台などを襲っています。子供たちの身の安全を守る上では、徹底した意識づけを図るための日を設けることの意義は大きいと考えますが、教育長の見解をお伺いいたします。


Q5-②.質問


 2点目に、震災時対応シミュレーションの整備についてお伺いします。調布市の防災教育の日における地震の想定は、午前11時24分に震度7の地震が発生したというものです。この想定に基づき、市内28の小中学校全校でその後どのようなことをどのような手順で行うのかのシミュレーションがまとめられています。一連の流れとしては、地震発災後、子供たちの身の安全を図り、保護者への引き渡しを行い、同時並行的に学校が避難所となるという準備を進めていくということです。これは、地震発生当日だけでなく、2日目、3日目といった先までの想定がなされています。こういった想定を時系列的に行い、さまざまな作業を誰の責任、監督のもとに誰が行うのかといったことがまとめられています。このシミュレーションのもとで避難訓練、保護者引き渡し訓練、避難所開設訓練が行われ、検証してみたというのが防災教育の日の4月28日の取り組みです。
 現在、越谷市内の小中学校では、それぞれの学校の日程に合わせて避難訓練も実施されていますが、より効果的に行う意味でこのようなシミュレーションを整備してはどうかと考えますが、教育長の見解をお伺いいたします。


Q5-③.質問


 3点目に、一斉防災訓練についてお伺いします。繰り返しになりますが、調布市内28の小中学校で一斉に取り組みを実施ししたわけですが、午前中は命に関して、防災に関しての知識や道徳的な観点での授業が、保護者、地域住民にも公開して行われました。その後、午前11時24分に地震が発生したという想定のもと、市内全28の小中学校の児童生徒は一斉に机の下に隠れて身の安全を確保しました。正確には、私自身は、そのタイミングでは体育館で保護者、地域住民向けの防災の講演会が開催されていて、そこに参加をしていましたので、子供たちがどのような形で身の安全を確保したのかは直接は目にしておりませんけれども、安全確保を行ったというふうに聞いております。
 近年、シェイクアウトという取り組みが行われています。アメリカのカリフォルニアで始まった訓練形式ですが、日時を設定し、その時間になったらそれぞれが今いる職場、学校などで机の下に隠れて身の安全を確保するという訓練があります。日本では、千代田区がことしの3月9日の金曜日の午後1時に区役所、100以上の事業所、区内の学校で同時に実施したのが始まりです。調布市の取り組みを見に行った時点では私もこのシェイクアウトという取り組みは知りませんでしたが、調布市での取り組みもこのシェイクアウト訓練の要素が入っているかと思います。各学校が個別に行うのではなく、市内全部の学校で一斉に行うというのは、子供たちはもちろん、保護者の方、さらには近隣の地域住民の方への意識啓発に非常に役立つと思われます。こういった取り組みをぜひ越谷でも実施してはどうかと考えますが、教育長の見解をお伺いいたします。
 以上で1回目の質問を終わります。ご答弁よろしくお願いいたします。


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