越谷市議会議員 きくち貴光
 
 

■議会報告

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Q4-①.質問


 次に、4項目めの高齢者の幸福度を高めるための取り組みについてに移ります。この項目は、1点目から3点目までは市長と教育長に、4点目は市長にお伺いいたします。多少提案も含めてなので、この項目は少し長くなりますが、ご容赦いただければと思います。
 さて、幸福度ということについて昨年6月議会に質問いたしましたが、その後、本家とも言えるブータン王国の国王夫妻が来日をされたことを契機に、広く日本でも知られるようになったかと思います。ただし、今回の質問では必ずしも指標化という意味での幸福度ではなくて、個々の人たちにより幸せを感じてもらえるかどうか、幸福感を感じてもらい、それをどう高めるかという意味で幸福度という表現を使いますことをあらかじめ申し上げておきます。
 高齢者の幸福度を考えたときに、どうすれば幸福と感じてもらえるでしょうか。いろいろと私なりに考えましたけれども、1つには敬老意識を高めるということがそれではないかと考えます。こういった意識づけはもちろん大人になってからでもできるでしょうが、やはり子供のうちから意識づけを図ることが大切だろうと考えます。また、高齢者の側も多くの高齢者が子供はかわいい、限定的に言えば孫はかわいいということかもわかりませんが、そういうことを口にされます。必ずしも自分の孫やひ孫だけでなく、小さな子供たちとかかわることにちょっとした喜びだとか、あるいは幸せを感じる高齢者の方は多くいるようです。そこで、順次高齢者と子供という視点でお伺いいたします。
 まず1点目、敬老会についてお伺いします。現在75歳以上の高齢者の方を対象にして毎年敬老の日にサンシティにて開催されています。対象者がふえたということもあり、以前は3部制であったのが4部制と改まりました。来場される方々のためにステージでは歌謡ショーが行われておりますが、この敬老会の開催の仕方を改めて見直してはどうかというの質問です。具体的には、子供たちにこの敬老会の事業にかかわらせてみてはどうかということです。例えばステージでの出し物を子供たちの演劇や器楽演奏などに変えてみたり、あるいは受付係ですとか会場内の誘導などを子供たちが行ったりしてはどうかということです。13地区を4部制にしているわけですけれども、市内の45の小中学校が、数のばらつきはあるにしても、それぞれの部のところで数校ずつ地区の学校があるわけです。ステージの出し物や会場周辺の作業などの役割をそういった学校の中で分担をする、あるいは毎年それぞれの地区の学校が参加をするということではなくて、輪番制にしたり、いろいろと工夫はあろうかと思いますが、そういうこともしていくと負担感も少なくできるのではないかと考えます。敬老という言葉の意味、またなぜこの日が学校が休みになるのか、そういったことも含めて子供たちに学んでもらうということが必要だと考える次第ですが、高齢者を敬うという気持ちの希薄化が、例えば若年者の年金未納者の増加ということにつながっているかもしれませんし、この後の4点目の質問にも係ってまいりますけれども、高齢者の虐待ですとか、身近なところでは電車などで優先席にどかっと座って、例えば高齢者の方などが来ても席を譲らないといったことにもつながっているのではないかと私は思っておりまして、高齢者を敬うという気持ちを子供のうちにきちんと抱かせる。そのためには敬老会にかかわらせるのが手段としてはよいのではないか、そう考えております。その点について、市長、教育長のご見解をお伺いします。


Q4-②.質問


 2点目に、敬老絵画展についてお伺いします。これは、子供たちに自分の、あるいは近所のおじいさん、おばあさんなどをかいてもらい、それを展示するということを行ってはどうかというものです。通常の授業の中で家族の絵をかくというのは行っているでしょうし、その結果として自分のおじいさんやおばあさんをかくということはあるでしょうが、最初からおじいさんやおばあさんを対象にしてかくということは余り例がないかと思います。
 また、家族以外ではなく、特定のモデルがない例としてであれば、先日、ふれあいの日のイベントで中央市民会館の2階のところにふれあいの日のポスターの原案の募集、その応募作品が展示されておりましたけれども、その中には車いすに乗った高齢者の方を押している若者、そういったような図柄、図案、そういったものもありました。ですので、高齢者をかくということは確かにあろうかと思います。しかし、題材を高齢者とした子供の絵画展はないはずで、それらの作品を例えば先ほど言いましたサンシティでの敬老会の会場で掲示をしたり、3カ所あります老人福祉センターや、あるいは地区センターなどで掲示をしてはどうかと考えます。この点についての市長、教育長の見解をお伺いいたします。



Q4-③.質問


 3点目に、「子どもたちからのレター」事業についてお伺いします。ネーミングがあれですけれども、これは私が考えたことでございますので、名前についてはまたご考慮いただければと思いますが、これは具体的には子供たちに高齢者への手紙を書いてもらい、それを市内の高齢者のお宅にランダムに配送するというものです。封筒で送るよりははがきで送ったほうが裏面がすぐ見えてよいかと思いますけれども、はがきであればの話ですが、特製のはがきを用意して、子供たちにそれを渡し、その裏面に高齢者への感謝の気持ちですとか、あるいはちょっとした絵、あるいは今自分が学校で頑張っていることなどを書いてもらいます。もし事情が許せば学校名と自分の氏名などを書いてもらいたいところです。
 裏面はそういう内容ですか、表面の下の部分には、注意書きとして「このはがきは、市内の子供たちが敬老の日に当たり高齢者の皆さんへの感謝の気持ちを伝えるために書きました」といったような注意書きを記して高齢者の方々に発送をします。受け手の高齢者の方からしますと、最初は役所から何が来たんだろうかと思うかもわかりませんが、裏面を見ると子供たちが高齢者、つまり自分への感謝の気持ちを込めて何がしかの文章や、あるいは絵がかいてある、そういうものを見るわけです。それを見ると思わずほおが緩むのではないかと想像しています。つまりちょっとした喜び、ちょっとした幸せを感じてもらおうというのがその趣旨です。
 さらに、事情が許せば、その学校に「はがきが届きました」とその受け手の高齢者の方からご連絡をしていただければ、それを先生が子供たちに「何とか君の書いた、何とかさんの書いたはがきが届いて、その届いた先からお礼の電話がありました。よかったですね、皆さん」といったこともお話しいただきますと、それを伝えられた子供たちもまた喜ぶのではないかと想像いたします。わかりやすく言いますと、この事業は、風船に手紙をつけて空に飛ばしたり、あるいは瓶に入れた手紙を海に流したり、そういった感じのものです。その場合だと、だれがそれを手にするのかというのがわかりませんけれども、この場合ですと、今回の場合では市内のだれかはわかりませんが、高齢者のだれかの手元には届くわけで、あるいはそこから新たな市内の交流の輪が広がることも期待できます。そういうことも含めて、市長、教育長のご見解をお伺いいたします。



Q4-④.質問


 さて、以上の3点は子供たちに敬老意識をはぐくませる事業の提案で、少なからず夢のある話ですが、最後、4点目は厳しい現実の問題として虐待を受ける高齢者の保護についてお伺いします。敬老意識があれば高齢者虐待という事態に陥らないのではないかとも考えますが、実際には虐待というものが起きております。家族にしてみれば認知症の症状を抱えている高齢者の面倒を見るというのは確かに大変でしょうし、仮に体ですとか頭ですとかしっかりしていても経済的な理由から面倒を見続けるのが大変で、つい虐待に走ってしまうという事例もあるようです。こういった場合には、一時的にせよ、高齢者と家族とを一たん離して別々に暮らさせる方策がとられるようですが、しばらくして高齢者が家に戻ると再び家族から虐待を受けるという事例もあるようです。問題解決には、結局のところ長期にわたって別居させるしかない場合もあるかと思いますが、現状の対応はどのようになっているのか、市長にお伺いいたします。



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