越谷市議会議員 きくち貴光
 
 

■議会報告

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Q4-①.質問


 次に、4項目めとして、救急出動時における対応について消防長にお伺いします。まずは、日々市民の命を救うために尽力をされています救急また消防の方々の業務に敬意と感謝を申し上げたいと思います。
 さて、さいたま市では業務改善の一環として、一職員一改善提案運動を実施しています。各部署から多くの業務改善の提案が出されていますが、その中のすぐれた提案は毎年カイゼンさいたマッチと称する発表会で披露されています。ことしは先月11月16日に開催され、改善案を考えた所管課の職員によって6つの事例がプレゼンテーションされました。最優秀賞には、消防局見沼消防署からの提案が選ばれました。これは「幼児防火・防災教室 未来につなぐ「防さい楽習」の推進」というもので、「楽習」の字は、「楽しく習う」という字を書きますが、火災などが発生した場合にどのように避難するかを、保育所などに出向きながら幼児に体を使って覚えてもらおうというもので、消防局としては2年連続3回目の最優秀賞受賞とのことでした。
 この選ばれた最優秀賞は、来年2月に広島県福山市で開催される第11回全国都市改善改革実践事例発表会の場でも披露されることになっています。最優秀賞だけでなく、発表された改善提案はさいたま市における他の部署でも活用ができる内容であるばかりでなく、他の自治体でもアレンジしつつ取り入れることができるものも多くあると思っております。
 そこで1点目に、病院への持ち物リストを手渡すことについてお伺いします。これは昨年のカイゼンさいたマッチで最優秀賞となり、ことし3月に愛知県春日井市で開催された第10回全国都市改善改革実践事例発表会でさいたま市の改善事例として披露された取り組みです。119番通報があると救急出動し、現場へ急行します。現場での判断で病院へ搬送するまでに至らないケースも中にはありますが、多くは病院へ搬送することになります。病院へ搬送となった場合、家族の方が病院に持参するものがいろいろあるようですが、救急隊員が従来は口頭で家族等に伝えていました。しかし、緊迫した状況下では家族の方々も一つ一つ覚えることが難しく、何度も説明して時間的なロスが発生したり、病院に駆けつけた家族が忘れ物をしてとりに戻ることなども少なくなかったとのことです。そこで、さいたま市消防局の桜消防署西浦和出張所の救急隊員が改善策を考えました。病院へ持っていく持ち物リストを作成し、それを家族に渡しながら必要なものを説明するということに改めました。持ち物リストには、保険証もしくは受給証明書、病院の診察券、お薬手帳、なければお薬そのもの、履き物、サンダル、靴等、その他が記されています。さらに、家を出る際には火の元、戸締まりの確認もお願いしますとあり、非常に親切です。このリストをやりとりすることによって、結果として聞き忘れや伝え忘れがなくなり、家族にとっての負担が軽減されただけでなく、現場滞在時間の短縮という効果も生まれたそうです。このようにリストを作成して渡すだけで救急隊、傷病者、家族関係者のいずれにとってもプラスの効果が生まれ、市民満足度の向上が図れているとのことです。
 そこで、越谷市においても同様な取り組みを行ってはどうかと考えますが、消防長の見解をお伺いします。


Q4-②.質問


 2点目に、救急車の段差解消についてお伺いします。救急車の利用者の多くは高齢者です。超高齢化社会がますます強まっていく中では、今後も高齢者を対象にした救急出動件数は増加すると想像されます。救急車は通常後ろの扉から傷病者等を乗せるわけですが、ストレッチャーの上に乗せて運び込む場合は障害とはなりませんが、高齢者の方がご自身で乗り込む際には段差がきつく感じるケースがあるようです。そこで、さいたま市の救急隊員が救急車の後部ステップの約半分くらいの高さの足台を作成して対応を図ることを考えつきました。この足台には一工夫されていて、足台及び使用者の滑り防止に消防の廃棄したホースのゴム面を張りつけて、安全面も考慮したそうです。こちらの取り組みはさいたま市でもさらに改善を要すると判断しているようですが、足腰が弱くなってくると階段の1段が高く感じてきます。救急車の段差解消を図ることについて消防長の見解をお伺いします。


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