越谷市議会議員 きくち貴光
 
 

■議会報告


●令和5年12月定例議会


Q1-①.質問


 おはようございます。議長の許可をいただきましたので、さきに通告しております3項目8点について、市長、教育長に順次お伺いします。
 今日は、姉妹都市であるキャンベルタウン市からの人事交流職員の方にも傍聴いただいておりますが、越谷の市政、議会の様子を持ち帰っていただくに値する議論ができればと、そのように思っています。
 それでは、まず1項目めに、新型コロナウイルス感染症5類移行後のワクチン接種について1点、現在の取組状況について市長にお伺いします。3年にわたるコロナ禍から抜け出し、現在はコロナ禍前と同様の生活を多くの人が送っているかと思います。新型コロナウイルス感染症が、感染症法上の位置づけとして2類から5類に移行したのは5月8日、半年ほど前の話です。5類移行となった後でも、しばらくは、いつマスクを外すのか、もう大丈夫、いや、まだ危ない、そんな声がちまたにはあふれていたのですが、今となっては遠い過去、あるいは別次元の話であるかのような感覚に陥ることがあります。しかし、感染者、陽性者の動向を確認すると、現在は全数把握をやめ定点観測となっていますが、昨年暮れから今年1月にかけてあった感染の山は、5類移行の5月8日に向けて減少していましたが、その後増加に転じ、夏頃にはかなりの山となっていました。その後、また減少に転じていますが、専門家の意見として、この後冬場には、また感染が広がるという見方もあります。このコロナ対策としてワクチン接種がありますが、5月8日から春開始接種が実施され、9月20日からは秋開始接種が実施中となっています。
 そこで、春開始接種の状況がどうであったのか、その実績。また、秋開始接種が始まっていますが、現時点での実績についてお伺いします。さらに、この後冬場の感染拡大防止の点からも、特に抵抗力の弱いとされる高齢者等への接種の周知を進めていくべきと考えますが、その見解について併せてお伺いします。


Q2-①.質問


 2項目めに、市立病院の経営強化についてお伺いします。かねてから学んでいる関西学院大学教授で、英国勅許公共財務会計協会日本支部長である石原俊彦先生の著書「自治体病院経営の基礎」、それからまた先日、城西大学教授の伊関友伸先生のセミナーに参加して、越谷市立病院の経営強化策を個別にご教授もいただきましたので、それらを踏まえて、以下お伺いします。
 1点目に、コロナ禍後の経営状況についてお伺いします。5月8日に感染症法上の位置づけが2類から5類へと移行しましたが、この数年、市民の命を守るとりでとして、市立病院は相当なご苦労をされてこられたかと思います。関係者の皆様に、改めて敬意と感謝の意を表したいと思います。他方、経営状況がコロナ禍前、コロナ禍中、コロナ禍後と大きく揺れ動いているとも仄聞しています。今議会、市からの繰出金、繰入金による増額補正案も示されていますが、まず上半期の業務がどのような状況か。その業務による収支はどうなっているのか、前年度との比較も含めてお伺いします。特に2類から5類に移行したコロナが、業務上、収支上、大きなウエートを占めているかと思いますので、コロナのための病床確保による補助金が前期と今期とどのようになっているかについてもお伺いします。
 さらに、コロナ禍においては、救急の受入れが厳しかったとも聞いております。救急受入れの現状についても併せてお伺いします。


Q2-②.質問


 2点目に、病院経営強化プランの策定についてお伺いします。市立病院では、国が平成27年に示した新公立病院ガイドラインに基づく新公立病院改革プランを基に、これまで各種取組を進めてきたと認識していますが、令和4年に新たに持続可能な地域医療提供体制を確保するための公立病院経営強化ガイドラインが示されて、公立病院経営強化プランの策定が求められています。
 そこで、この公立病院経営強化プランの内容と、策定に対する考え方についてお伺いします。


Q2-③.質問


 3点目に、医療体制の強化についてお伺いします。今議会に上程されている補正予算案を見ても、病院経営の足元が非常に厳しいと感じていますが、収益確保策、また経費削減策としてどのようなことを考えているのかについてお伺いします。


Q2-④.質問


 4点目に、老朽化が進む病院の今後についてお伺いします。公共施設の今後の在り方を考える平成27年3月策定の最初の公共施設等総合管理計画では、市立病院の床面積もカウントされていましたが、その後、令和元年7月に策定された公共施設等総合管理計画第1次アクションプランにより、個別に検討するとされました。令和4年度から令和6年度の3か年を期間とする、現在進められている第六期中期経営計画の中には5つの重点取組目標があり、その中に建て替えの検討という項目があります。
 そこで、老朽化が進む市立病院を今後どのようにしていくお考えなのかお伺いします。


Q3-①.質問


 3項目めに、文化芸術歴史によるまちづくりについて。1点目、2点目は教育長に、3点目は市長にお伺いします。平成13年、2001年に国は文化芸術振興基本法を制定しました。その後、同法を平成29年、2017年に文化芸術基本法と改称して現在に至っていますが、改正法に基づき、平成30年、2018年3月に文化芸術推進基本計画が閣議決定され、今年、令和5年、2023年3月には第2期文化芸術推進基本計画が閣議決定されています。全国の自治体では、法及び国の計画に倣い、条例制定、計画策定を実施しているところもあります。
 そこで、1点目に、文化芸術振興条例制定について教育長にお伺いします。実際に条例を制定し、計画を策定している栃木県小山市に、昨年8月に調査に訪れました。その小山市では、平成18年、2006年3月に小山市文化芸術振興条例を制定しました。せっかくですので、その条例から前文を幾つか抜粋をしたいと思います。「21世紀を迎え、時代は大きな転換期にある。経済が豊かになり、ものに幸せを求めてきた時代から、心の大切さの実感、心豊かな生活の実現が強く求められる時代へと変化してきている。文化芸術は、人々に楽しさや感動を与え、やすらぎや生きる喜びをもたらす。それは、人生を豊かにするものであり、豊かな人間性を涵養する上で重要なものである。また、すべての人が、心豊かな生活を実現していくうえで不可欠なものでもある」。「先人たちからの歴史や伝統を保存し、継承し、新たな文化芸術を創造することは、私たちの責務であるとともに、次なる時代の基盤となる。私たちは、心豊かで活気のあるくらしやすい「文化都市小山」を自らの手で創造するため、ここに、この条例を制定する」とあります。
 21世紀は心と感性の時代だと、長年師事してきた先生から私は常々ご指導もいただいてきました。まさにその視点から、越谷市でも同様に条例を制定する必要があるのではないかと考えますが、教育長の見解をお伺いします。


Q3-②.質問


 2点目に、文化芸術振興計画策定について、こちらも教育長にお伺いします。小山市では、条例に基づき文化芸術振興計画を策定し、取組を進めています。現在は、「心豊かで活気のあるくらしやすい「文化都市小山」」を目指して、昨年から第3期計画がスタートしています。越谷市でも、様々な文化芸術歴史を市民とともに保存し、継承し、新たに創造していくために、計画を策定して取組を一層進めていく必要があると考えますが、教育長の見解をお伺いします。


Q3-③.質問


 3点目に、文化芸術歴史によるまちの魅力づくりについて、これは市長にお伺いします。今年10月に八戸市で開催された全国都市問題会議でのテーマは、「文化芸術・スポーツが生み出す都市の魅力と発展」というものでした。開催案内にある議題解説では、文化芸術は人間の持つ高度な精神活動の産物であり、人々の豊かな人間性を涵養し、創造力と感性を育むとともに、個人としての、また様々なコミュニティーの一員としてのアイデンティティーを形成する精神的な支柱となるものと記されています。つまり、文化芸術は人が単なる生き物として生きるのではなく、文字どおり人が人として生きていくために必要なものであると考えます。したがって、多くの人々が住み行き交う都市においては、文化芸術歴史をまちづくりの幹、柱とし、施策を講じていくことが一層重要であり、必要であると考えます。
 そこで、国の文化芸術推進基本計画を踏まえつつ、文化芸術歴史によるまちの魅力づくりについてどのように考えるか、市長の見解をお伺いします。
 以上、3項目について、市長、教育長のご答弁をよろしくお願いいたします。



 
 
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