越谷市議会議員 きくち貴光
 
 

■議会報告

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●令和元年6月定例議会


質問(再度5回目)


 ぜひライフサイクルコストということについての認識を全庁的に一層深めていただければということを要望させていただいて、それでは今回のアクションプランの中身について具体的に確認を何点かさせていただきたいと思います。
 まず、このアクションプランの上の計画という表現が正しいかどうか、公共施設等総合管理計画ですけれども、公共施設等総合管理計画では、更新費用を試算する際に向こう40年という期間で捉えていました。スタートは2015年、平成27年で、40年先といいますと、年号が改まって西暦では2055年、令和37年ということになろうかと思いますけれども、この40年間では約2,472億円かかるというふうに試算がされていました。
 この公共施設等総合管理計画での試算は、同じ場所に同じ機能で同じ大きさで建てかえていったら約2,472億円かかりますねという試算だったわけです。こういった試算。実は私も平成25年3月議会で向こう20年ではどのくらいかかるか。実際のところ向こう20年では少なく見積もっても1,000億円は超えますねという試算を披瀝させていただいています。公共施設等総合管理計画は私が試算をした20年ではなくて40年というスパンで考えていますので、期間の長さというのは違いますけれども、むしろ20年でいくと1,000億円は超えるという話が、40年だと2,472億円と、20年の倍の40年では1,000億であれば2,000億というところですが、それ以上にむしろかかるのだという試算が、市が正式に試算した数字として出てきまして、やはり更新には大変大きなお金がかかるのだという私の懸念が実際に越谷市の試算によって明らかになっているということになっています。
 この公共施設等総合管理計画での試算は向こう40年という話だったわけなのですけれども、この今回の第1次アクションプランの案、今パブリックコメントをかけているやつですけれども、この案を見ますと、40年という期間でも随分先の話だなというふうには、もともと公共施設等総合管理計画を見た際に感じたのですが、このアクションプランではむしろ40年という話ではなくて、80年先まで考えて試算をするのだというふうになっています。
 そこで、公共施設等総合管理計画で40年としていたものがさらに40年、その40年というのはこのアクションプランの案を見ますと、前期なのだというふうに書かれています。その40年が終わった後に次の40年を後期とするのだ、それで80年として捉えていろいろな公共施設の建てかえ。建てかえだけではなくて、長寿命化工事とかいろんなことも入っているようですけれども、いろんな更新をやっていくのだ、維持管理、更新を行っていくのだというようなことを80年というふうな期間、本当に相当長い期間になるかと思いますが、80年というふうに考えています。
 そこで、この公共施設等総合管理計画では、試算上では40年という期間だったのですけれども、それがアクションプランでは80年と長くしているわけなので、この80年というふうになったことについて、少し詳しく経緯をご説明いただければと思います。


市長答弁


 ただいまのご質問につきましても、政策担当部長から答弁申し上げます。


政策担当部長


 それでは、お答えをさせていただきます。
 議員さんおっしゃるように、平成27年の3月に策定をいたしました公共施設等総合管理計画におきましては、施設の更新スパンというものについて60年というものを見込み、そしてそのうちの40年間の投資的経費を試算をしております。一方で、この管理計画におきましては建物を80年使用するということを目標ということもうたっております。こうしたこともございまして、私どものほうでさらに精査をいたしまして、このアクションプラン案の作成に当たりましては、まず予防保全という考え方、具体的には20年ごとに計画的に修繕であるとか、改修を加えていく。そして、長寿命化を図っていく。さらには、このことによって中長期的にコストの縮減を図っていく。こういったことを新たに方向性、方針を打ち出しまして、80年ということで設定をさせていただいているというところでございます。以上でございます。


質問(再度6回目)


 80年というふうな期間を、今ほどのご答弁でそのように捉えてそういうふうにしたのだというような話ですけれども、40年という期間でも相当長いなというふうに私としては受けとめていまして、過去私もこのように言っていまして、平成27年9月議会で公共施設等総合管理計画、40年ということで試算をしているわけなのですが、その40年先だと私、当時4年前ですけれども、40年先だと私は84歳になるのだと。つまりそれだけ長いスパンで考えていくということを40年先のことを今の段階、今このタイミングで決めるということでも相当な責任があるというふうに、その当時も思っていました。それが今回は、40年ではなくて80年先まで考えた中でやっていきますということになっています。
 昨年の12月議会では、2040年問題に触れた際に、職員の皆さん方の人材育成の必要性ということも訴えさせていただきましたが、40年先ということでも入庁したての職員の方が、40年間お仕事をされて定年退職、今後定年というものがもしかしたら働き方改革ですとか人生100年時代の中で延長されていくということもあるのかもわかりませんけれども、それでも40年というと入庁したての職員の方がずっと仕事をされて定年退職を迎えるか、その先のところがまさに40年、それぐらいでも長いスパンなわけです。そういうふうなところでも長いのに、さらに80年先まで考えていくのだ、見据えていくのだとなりますと、80年後となりますとさすがにこういう表現が適切かどうか、市長も職員の方々も我々議員も、80年後には多分この世にはほとんどいない、いらっしゃる方も中にはいるかもわかりませんけれども、普通に考えますと80年後には今この空間にいる人間は誰もいないということになります。
 そういった80年先までを今この瞬間の我々が決めていく、決定をしていくということが本当にいいのかどうかということに、私は少し疑念といいますか、懸念を持っておりますので、そのあたりについての認識をお伺いできればと思います。


市長答弁


こういう庁舎を初めとした公共施設、これは1年、2年で目的が終了するわけではありませんので、これは世代間の継続で取り組んでいくということを基礎にしなければ、こういう計画は成り立たないものですから、ぜひそれらについてはご理解をいただき、慎重なるご討議をお願いしたいと思っております。以上です。


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