越谷市議会議員 きくち貴光
 
 

■議会報告

 

●平成20年3月定例議会

○討論


 おはようございます。議長の許可をいただきましたので、20請願第1号「副市長一人制」を求める件について賛成の立場より討論させていただきます。
 地方自治体を取り巻く環境は、少子高齢化社会などが進展していく中で、今後ますます行政のスリム化、コスト削減などが求められております。その一方で、市民サービスのさらなる向上を図ることができなければ、より住みやすい自治体へ住民が移動するという事態が起こり、それは既に一部で現実のものとなり始めております。そういった中、越谷市の副市長の定数を「2人以内」から「1人」にするという議員提出議案が平成19年6月議会に提出されました。これは賛成少数で否決となりましたが、その際の議会における議論が不十分なのではないかとの考えから、請願の代表者を初めとする市民の皆様が、改めて議論を行ってほしいという考えを含めて、今回請願に至ったものと受けとめております。
 ここで、改めて副市長の定数に関する条例が制定された平成19年3月議会での上程理由を議事録から見ますと、法律の改正に伴う制度の見直しにより、「助役」を「副市長」に呼び変える、つまり呼称の変更という内容から上程されたと理解しております。その議会には、私自身議論に参加をしておりませんので、議事録から判断をしております。そして、条例中にある定数「2人以内」という言葉についても、2人ももちろん含みますが、1人やゼロ人も当然それに含まれると、条例が制定されて以降に議員となった私は判断をしております。
 ここで改めて県内他市の副市長の状況を見ますと、越谷市よりも人口の多い川口市、川越市、所沢市において、副市長は1人で行政運営が図られております。また、約120万人の人口を擁する政令市であるさいたま市においては、先週閉会した定例会で退任される副市長の後任人事の提案がなされなかったことから、当面は副市長1人体制でいくことになります。他市と越谷市とでは状況が違うと言えばそれまでですが、もし違うのであれば、どこが違うのか。少なくとも今回請願された方々はその違いを見出せず、他市では1人となっているのに、なぜ越谷では2人でなければならないのかという疑問を持たれております。
 総務常任委員会における審議で、請願者の代表が参考人として出席され、ご自身のお考えを述べられておりました。その中で、例えば、越谷におけるさまざまなプロジェクトを推進する中で2人必要であるということであれば、決してそれを否定するつもりはない。しかし、我々は今1人でも十分なのではないかと思っている。ぜひ議会の場でもう少し議論を深めてほしいと述べられておりました。その代表者の言葉や請願の趣旨、そして越谷の今後を考える中で、私自身も副市長は1人であることがより妥当であるという考えのもと、当請願に賛成し、あわせて議員各位の賛同を心よりお願い申し上げ、賛成討論といたします。

 
 
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