■議会報告

●令和2年9月定例議会
Q1-①.質問
おはようございます。議長の許可をいただきましたので、さきに通告してあります3項目10点について、市長、教育長に順次お伺いします。
まず1項目めに、特別定額給付金の取組について市長にお伺いします。新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、国が予算化した特別定額給付金事業は、日本にとっても、越谷市にとっても、過去例を見ない大規模な給付事業でした。越谷市民約34万4,000人に1人当たり10万円ずつ給付するという、越谷市の一般会計予算でいえば、当初予算の3分の1に相当する額が増額補正されて対応したことになります。それだけ国が給付することを決定した4月の、また各自治体で実際の郵送やオンラインでの事務作業がスタートした5月の社会を取り巻く環境がいかに厳しかったかが改めてうかがい知れます。
さて、郵送発送に向けた作業を市が進めているさなか、私も多くの市民の方からご意見やご批判をいただきました。それらは、例えば越谷市は作業が遅いということや、早く進めるために作業の見直しが必要といったこと、よその町ではとか、民間だったらとか、そういったご意見も多くいただきました。
そこで、その当時、埼玉県内63市町村の状況について、郵送の発送開始日と給付開始日、オンラインの申請開始日と給付開始日をそれぞれ調べました。市のうち1市、町のうち2町は、正確な発送日を調べることができませんでしたが、残る39市21町村の結果から、郵送の発送開始日を大きく3つに分けて結果を示したいと思います。
まず、5月16日までに発送を開始した自治体、これをAグループ、5月18日から5月23日までに発送を開始した自治体をBグループ、5月25日以降に発送を開始した自治体をCグループとします。越谷市を含む40市中、不明の1市を除いた39市では、Aグループが9市で22.5%、Bグループは16市で40%、Cグループは14市で35%となりました。越谷市の郵送開始日は5月27日とのことですので、この中ではCグループに入ります。なお、町村はほとんどがAグループでした。ちなみに、給付開始はどの自治体でもおおむね発送開始から1週間前後くらいであり、これに大きな差はほとんどありませんでした。一般的には、人口の多い自治体ほど作業量が多いため、発送開始が遅れる傾向にあるとニュースなどで報じられていましたが、実際に県内20万人以上の市は、1市を除いていずれも越谷市同様のCグループという結果でした。市民の方々には、おわびしつつ、こういった県内の他の自治体の状況、人口の多い少ないといったことでの早い遅いといった話もさせていただきました。
では、人口が多いと本当に作業が遅いのかということを、人口規模が似ている中核市60市、中核市移行を表明している候補市12市、またそれ以外の施行時特例市17市を対象に調べてみました。すると、中核市60市中、調べがつかなかった1市を除く59市を県内同様、A、B、Cで区分すると、Aグループが10市で16.7%、Bグループが25市で41.7%、Cグループが24市で40%という結果になり、埼玉県内40市のA、B、Cの比率と似通っており、実は人口が多いイコール発送開始までに時間を要するとは一概には言えないことになります。なお、中核市候補市、施行時特例市の合計29市もA、B、Cではほぼ同じような結果となりました。
このことから、埼玉県内では、確かに人口が多いと発送に時間がかかる傾向にありましたが、全国的に見れば、人口が同規模でも早いところは早いという結果となりました。多くの市民の切なる希望として、一日でも早く受け取りたい。そうしないと生活が成り立たない。そういった方があの当時はたくさんいらっしゃいました。もちろん今でも生活が元には戻っていない方も多くいらっしゃいますが、発送が早ければ、それだけ申請者の口座への振込も早くできたわけです。
そこで、特別定額給付金事業を進めるに当たって、組織の立ち上げ以降、様々な作業があったと思いますが、その内容と経過についてを次の時系列に分けてお伺いします。1点目に、郵送開始までの作業及び経過について。具体的には、何をどのように進めたのか、お伺いします。
Q1-②.質問
2点目に、振込開始までの作業及び経過について。具体的には、何をどのように進めたのか、お伺いします。
Q1-③.質問
3点目に、振込開始後の作業及び経過について。具体的には、何をどのように進めたのか、お伺いします。
Q2-①.質問
2項目めに、コロナ禍での新本庁舎整備についてお伺いします。今年1月に発生した新型コロナウイルス感染症により、中央省庁から地方自治体に対して、感染が全国に拡大した2月から3月にかけて、契約や調達、工事の施工などについて、コロナへの対応や配慮といったことについて様々な通知が出されています。具体的には、国土交通省から2月25日付で、「施工中の工事における新型コロナウイルス感染症の罹患に伴う対応について」、総務省から3月3日付で、「地方公共団体の調達における新型コロナウイルス感染症への対応について」、中小企業庁から同じく3月3日付で、「新型コロナウイルス感染症の影響を受けている中小企業・小規模事業者に対する官公需における配慮について」といったような通知が出されています。新本庁舎整備は、越谷市における一大事業ですが、コロナ禍で推進していることから、改めてその対応についてお伺いします。
まず1点目に、建設現場におけるコロナ対策についてお伺いします。新本庁舎の工事も大分進み、8階建ての建物の鉄骨が組み上がり、窓枠もはまり、足場はまだあるものの、全体の姿が大分見えてきました。さて、コロナウイルスの感染は、いわゆる3密、密閉、密集、密接の条件が重なると、より感染のリスクが高まるとされています。現在の工事の進捗状況ですと、窓枠が入り、自然の風が通らなくなってきましたので、密閉の状態にあると言えます。その状態で今後は内装工事にも入っていくということになりますから、より対策が求められるかと思います。そこで、建設現場におけるコロナ対策の状況についてお伺いします。
Q2-②.質問
2点目に、完成後の本庁舎におけるコロナ対策についてお伺いします。新本庁舎は、来年5月の引っ越し後に供用開始となる予定ですが、それで全てが終了ということではありません。その後に、現在の建物の解体と、さらに新本庁舎と第二庁舎を結ぶ市民協働ゾーン、メインエントランスの建設が待っています。この市民協働ゾーン、メインエントランスにより、新本庁舎と第二庁舎の1階、2階、3階とが結ばれることになります。言い換えると、4階以上は来年5月で完成ですが、3階までは来年5月の時点では過渡的なものと言えます。
そこで、その後も工事が行われる1階から3階までのコロナ対策についてお伺いします。また、あわせて、4階以上は新本庁舎の完成がそのまま完成となりますが、4階以上についてもお伺いします。
Q2-③.質問
3点目に、引越等に係る諸費用についてお伺いします。コロナ禍により生活必需品の中には以前よりも価格が高くなっているものもあります。また、価格こそ上がらないものの、企業側の経費は増加しているものもあると聞いております。そういったことから、物品の調達や引っ越し作業料などが、コロナ禍により当初の予定よりも割高にならないかどうかが気になります。
そこで、引っ越し等に係る諸費用として、新たな什器備品を調達する見込額、入替えで廃棄処分するものの見込額、また実際の引っ越し費用の見込額について、現状はどのようになっているのか、お伺いします。
Q3-①.質問
3項目めに、コロナ禍における子どもの学びについて教育長にお伺いします。新型コロナウイルス感染症が世の中に広まり出してからかなりの時間が経過しましたが、依然として収束のめどが立っていません。社会全体、世界全体が先の見えない不安定な状態となっています。このため、一部の業界、企業では、来年春の新卒者の採用を見合わせるところも出てきています。目標に向かって進んできた若者たちが、結果として失われた世代となってしまうおそれがあります。このことと同様に、現在の学習環境から、今の小学生、中学生、特に中学3年生は高校受験を控えていますが、それらの子供たちが将来、失われた世代となることは避けなければなりません。そのような問題意識から順次お伺いします。
1点目に、授業日数及び授業時数の確保についてお伺いします。新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、今年2月下旬に全国の学校の臨時休業が政府から要請されました。また、4月7日には、新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく緊急事態宣言が出され、4月からの新学期も結果として臨時休業を余儀なくされました。ようやく6月1日から分散登校により段階的に再開となり、通常授業に6月29日に戻ったといった状況となっています。もともと今年度は、新たにスタートした新学習指導要領への対応として、授業日数、授業時数を確保するために、夏休みの期間短縮などが予定されていました。そこへ来てのコロナ禍による長期の臨時休業です。1年を通して授業日数、授業時数というものがどのようになるのかが非常に気になります。授業日数、授業時数を確保するために夏休みを短縮したり、平日の授業数を増やしたりと工夫をしているようですが、それでも相当数不足するのではないかと考えます。そこで、確保の状況についてお伺いします。
Q3-②.質問
2点目に、カリキュラムの再編と学習状況についてお伺いします。授業日数、授業時数が4月、5月の状況から本来の日数、時数から減少すると思われます。このため、授業日数、授業時数を極力確保すると同時に、その時間に応じたカリキュラムの再編が必要になると思います。今年度は、先ほども触れたように、学習指導要領も新しくなりましたので、本来ならばそれに応じたカリキュラムになっているかと思います。しかし、授業時数が減れば、満遍なく全てに取り組むことは難しくなります。
そこで、カリキュラムの再編、見直しについて、改めて授業時数との兼ね合いから、その考え方と学習の具体的な取組についてお伺いします。
Q3-③.質問
3点目に、学校での学習と家庭での学習についてお伺いします。今年度は、通常とは異なる年のため、本来ならば学校内で行われる授業、学習にも限度があると考えます。つまり、授業での学習だけでは不足するのではないかということです。その不足分はどこかで補わなければなりませんが、学校で補うとすれば、放課後の補習、土曜日等の補習ということになります。
そこでまず、放課後や土曜日等の補習ということについての考え、また実際の取組についてお伺いします。
あわせて、家庭学習ということについてもお伺いします。文部科学省では、コロナ禍の真っ最中の4月10日に、「新型コロナウイルス感染症対策のための臨時休業等に伴い学校に登校できない児童生徒の学習指導について」という通知文の中で、臨時休業中の対応として家庭学習の活用を挙げています。これに伴い、臨時休業中は、越谷市でも家庭学習の取組が進められていたことは、6月議会での答弁で承知しておりますが、文部科学省の通知文では、学校再開後の指導の中でも家庭学習を適切に課すことについて言及しています。
そこで、学校再開後の夏休み期間中なども含めた家庭学習について、どのような考えの下、進められているのかについてお伺いします。
Q3-④.質問
最後4点目に、高校進学への備えについてお伺いします。中学3年生は、高校受験を控えています。夏休みも終わり、それぞれの進路に向けて生徒とその保護者は、担任の先生や進路指導の先生と話し合い、準備を進めているかと思います。しかし、今年はコロナ禍という経験したことのない問題の中で日々生活を送っています。現在高校1年生となった去年の中学3年生も、入試時期はコロナ禍の真っただ中で、感染へのリスクにおびえながら試験を受けていた生徒もいたかと思いますが、学習という点では、一通り終わっての入試でした。それに対して現在の中学3年生は、カリキュラムの再編もあり、通常の形で授業が進められているわけではありません。このため、高校入試に対して不安を抱いている生徒、保護者が例年以上に多いのではないかと考えます。
文部科学省では、令和2年5月13日付で、「中学校等の臨時休業の実施等を踏まえた令和3年度高等学校入学者選抜等における配慮事項について」という通知を出しており、その中で高校入試に当たっての出題範囲等の配慮を求めています。また他方、学校現場に対して、各中学校等においては、進路指導をより一層丁寧に行い、志願先の高等学校等に係る入学者選抜の内容をしっかりと入学志願者に伝えることにより、不安払拭に努めることともあります。
そこで、高校入試を念頭に置いた授業の状況等、通常とは異なる環境である今年度の進路指導の取組についてどのように進められているのか、お伺いします。
以上3項目の質問につきまして、市長、教育長の答弁をよろしくお願いいたします。
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