越谷市議会議員 きくち貴光
 
 

■議会報告

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質問(再度10回目)


 ご答弁ありがとうございます。このままでいきますと27年の4月に越谷市が中核市移行という形に、今後どうなるかわかりませんけれども、一応スケジュール的にはそれを目指そうという形のわけですが、27年4月には統一地方選挙の関係で越谷でも市議会の選挙が行われて、言うなれば行政としても中核市ですけれども、一方で議会でも中核市の市議会というような形になりますので、中核市の議員あるいは中核市の市議会としてそれにふさわしいような形を今後もいろいろと模索する中でこの中核市についてはいろいろと議論をさせていただければ、そのように思っておりますので、そのような形で進めさせていただきまして、5項目めの項目は以上とさせていただきます。
 では最後、6項目め、教育長に子供たちの自尊感情を高める取り組みについて、いま一度お伺いをしたいと思います。先ほどの教育長のご答弁の中で、自己肯定感についての子供たちへの意識調査の部分でされている状況をお伺いしますと、やはり学年が上がるにつれて自尊感情あるいは自己肯定感というものが低下をしているという傾向は確かにあるというようなことであろうかと思います。また、いろいろな取り組みも実際にされているということでございますけれども、繰り返しになりますけれども、私個人としては呉市の調査の中で自尊感情の低下、これをどのようにとめるのか、あるいは自尊感情をどのように高めるのか、そのことがひいては、先ほどいじめやその他数字としては減少しているということなのですけれども、減少はしていても実際にはまだゼロにはなっていないということですね。問題、課題としては残っているわけで、それらを解決するには、いじめはいじめ、不登校は不登校、暴力行為は暴力行為、個別に考えるのでなくて自尊感情を高めるというところ、そこがやはり重要ではないかと考える次第です。
 そういった中で教育振興基本計画、ちょうど先日の学生議会でもPDCAサイクルはということで学生議員さんから質問を受けて答弁もさせていただきましたが、この教育振興基本計画の中には自尊感情というキーワードは実はないのです。もちろん現場レベルでは一生懸命頑張ってやっていらっしゃいますし、各学校の学校だよりなどを見ますと自尊感情というキーワードが出てきている学校もあるのですが、ただ、教育委員会の施策上は自尊感情というのが直接記述はないわけです。そういった中で、繰り返しになりますけれども、いじめや不登校や暴力行為、そういったものも改善を図るためには自尊感情というキーワードをしっかりと捉えるということが重要であろうかと考えておりまして、その意味で来年度以降、教育行政方針ですとか、あるいは重点施策などで自尊感情というキーワードを捉えてはどうかと考えるところなのですか、そのあたりについての教育長のご見解をお伺いしたいと思います。


教育長答弁


 ただいまのご質問にお答えをいたします。
 自尊感情を育むことは大事なことでございますけれども、自尊心が高いことで事件を起こすというような例もあるとして、他者のかかわりの中で自尊感情を育むという意味合いから自己有用感というような言葉を使うこともありますし、また同じような意味で自己肯定感というような使い方をいたします。そこで、教育委員会では従前より、先ほどの答弁の中でも申し上げましたけれども、自尊感情あるいは自己有用感、自己肯定感、これらを育み、他者とのかかわりの中で自己のよさや、あるいは可能性を伸ばすことができるよう自己存在感の育成、あるいは共感的な人間関係の醸成、自己決定の場の設定を生徒指導を進める上での3つの留意点として、これらを生かした教育活動を推進しております。
 では、その3つの留意点を生かした教育活動というのはどういうことなのかということでございますけれども、自己存在感を育成するためには、例えばですが、授業の中で時宜を得てタイミングよくよい評価をする、褒めるとか、あるいは学習係とか整備係とか給食係といったように一人一役を設定して、自分がその務めを果たすことによって班とか学級が機能することを認識させたりいたします。共感的な人間関係を醸成するためには、例えば授業の中で「〇〇さんの意見と同じです」とか「〇〇さんの考え方を聞いてよくわかりました」というように認め合う場面をつくったり、帰りの会で例えば「きょうのありがとう」ということを報告しようということで、「〇〇さんのおかげでこんなことがありました」と報告し合う場面を設定したりしています。
 「自己決定の場面を設定する」では、授業では課題を選択させる場面や、あるいは自分の考えを持たせ、発表させる場面をつくるよう工夫したり、あるいは学級活動では、係や個人の目標を持たせて達成に向けて適切な評価をしたり励ましたりをしています。そういったことをこれからも、これらをまとめて言えば、共感的な人間関係の醸成、自己決定の場の設定などの生徒指導の3つの留意点を生かした教育活動、これを今後とも推進してまいります。
 教育行政重点施策等は、当該年度、教育振興基本計画あるいは教育行政方針を踏まえて、特に重点的に取り組む教育施策の内容を簡潔な表現で構成したもので、余り専門的な教育用語を使用することを避けて記述しております。しかしながら、余り簡潔にしてしまいますと余計わからなくなってしまうということもございますので、先ほど申し上げました内容をわかりやすい表現で記述するよう今後努めてまいりますので、ご理解を賜りたいと存じます。


質問(再度11回目)


 いろいろご答弁ありがとうございました。学校の中で現にさまざまな取り組みを行っている。必ずしも自尊感情というキーワードではないにしても、わかりやすく取り組んでいるという状況はよく理解ができました。ぜひ今後とも、できれば自尊感情というキーワードも見せながら取り組んでいただければと思っております。
 そういった中で別の視点で再度、これは最後にしたいと思いますけれども、お伺いいたします。子供たちの自尊感情、別の言葉でも結構ですけれども、それを高めさせていく中で、学校では先生方は一生懸命取り組んでいらっしゃるわけですね。ところが、いざ学校が終わって家に帰ったりすると保護者の方がそういった学校の取り組み、自尊感情という難しいキーワードではないにしても、そういったことがよく理解できていないと、結果として子供たちが、学校では元気になるけれども家では元気がなくなる。場合によりましたら、昨日も松島議員さんが児童虐待防止についてというような質問も、これは市長に対してですけれども、されていましたけれども、親御さんたちが言うなれば子供たちの自尊感情を高めるような取り組みということが理解できずに子供たちに接していると、児童虐待ですとか、あるいはさまざまな問題が家庭の中でも生じるおそれがあるわけですね。そういった中で余り学校として先生方として家庭にどこまで言えるのかという部分は非常に難しいところがあるということはよく認識しているところなのですけれども、さまざまな機会を通じて保護者の皆さん方にもこの自尊感情ということを理解していただくということが非常に重要ではないかと考える次第なのですが、そのあたり、いま一度教育長のご見解をお伺いしたいと思います。


教育長答弁


 ただいまのご質問にお答えいたします。
 市内の小中学校では、学校だよりも含め、さまざまな機会を捉えて保護者に対し児童生徒の健全育成に関する啓発をしております。特に学年の初めとか学年の終わりの保護者会では家庭教育のポイントを示すなど、学校と家庭との連携を図る取り組みが行われております。
 いずれにいたしましても、先ほども申しましたが、時宜を得てタイミングよくプラスの評価を言葉や態度にあらわして本人に伝えると、こういうのは家庭でもできますので、あるいは助け合い、認め合い、話し合いの場づくり、さらには自分の考えを発表する場づくりなど、家庭でも協力していただけるような方向で保護者への啓発も進めてまいりますので、ご理解を賜りたいと存じます。



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