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■議会報告

次に、市民、事業者への節電の呼びかけについてのお尋ねでございますが。今年度につきましては昨年度のような目標数値は設定いたしませんが、この夏も引き続き昨年並みの省エネ、節電行動を実施していただくための啓発事業や支援事業を実施してまいりたいと考えております。
内容といたしましては、7月7日の七夕の日に、節電を初めエネルギー消費の少ない暮らしを考えるきっかけにしていただく趣旨から、「こしがや・エコ夏・7.7」のイベントを計画しております。この日は、越谷市環境推進市民会議や協力いただいた企業とのタイアップによるLED電球の使用促進キャンペーンを初め、越谷新町、本町、大沢、大沢三丁目商店会の皆さんと合同で七夕一斉打ち水大作戦、夜には越谷市民まつり実行委員会が主催するキャンドルナイト、さらには午後8時から10時まで事業所の看板照明やネオン照明などを消灯していただく七夕ライトダウンなどを予定しております。また、昨年、埼玉県と協働で各家庭における節電を推進する目的で、7月、8月に実施いたしました家庭の電気ダイエットコンクールにつきましては、今年度も引き続き取り組んでまいりたいと考えております。
節電の取り組みは、各家庭や事業所の状況に応じてそれぞれが創意工夫を重ね、無理なく続けられることが大切であります。今後も市のホームページや広報紙、各種イベントなどを通じ、節電効果の高い取り組みや身近な節電メニューなどについて情報提供を行いながら節電行動の定着に努めてまいりますので、ご理解を賜りたいと存じます。
次に、高齢者の幸福度を高めるための取り組みについての敬老会について、敬老絵画展について、「子どもたちからのレター」事業については、関連がございますので、一括してお答えいたします。
敬老会は、ご案内のとおり、多年にわたって社会に貢献してきた高齢者を敬愛し、長寿をお祝いすることを目的に、市内在住75歳以上の方を対象に開催しております。昨年度は敬老会対象者の増加に伴い、従来の1日3部制から4部制に移行し、来場者5,635人をお迎えして開催いたしました。他市の敬老会の状況としては、2日に分けて実施したり、気軽に参加いただくため、各地区で実施したりと、さまざまな状況でございます。敬老会の催しについて、現在は芸能プロダクションに委託してプロの歌手をお招きしておりますが、毎年大変楽しみにしている高齢者の方も多く、好評いただいております。
一方、地区の小中学生による演奏や演技という具体的なご提案につきましては、一般論で申し上げれば、小中学生の出演は高齢者の喜びにつながる場合もあると考えられますが、現行の4部制の中に小中学生の演技を組み入れることは、舞台及び演奏の準備や入れかえなどの時間的な制約もあり、現実的には困難な状況にございます。また、当日の会場における受付や誘導などは、近年開催している状況にかんがみますと、会場の内外において大変な混雑をしており、小中学生が声かけなど運営に携わることは、けがや事故等に遭わないよう配慮すべきことも生じることから、現行のやり方においてはかなり困難な状況があると考えます。
高齢者と小中学生等とのかかわりについては、敬老の日のみならず、日ごろからの交流が大切であると考えますが、今後高齢者の増加によりコミュニティセンターでの開催が難しくなることも想定されます。そのため、ご提案いただきました敬老絵画展や「子どもたちからのレター」事業などを含め、多様な機会をとらえて意見を伺いながら、婦人会や社会福祉協議会など関係機関と連携し、高齢者の方に真に喜ばれる敬老会について検討、協議してまいりたいと考えておりますので、ご理解賜りたいと存じます。
次に、虐待を受ける高齢者の保護についてのお尋ねでございますが。ご案内のとおり、我が国においては介護保険制度の普及、活用が進む中、一方では高齢者に対する身体的、心理的虐待、介護や世話の放棄、放任等が家庭や介護施設などで表面化し、社会的な問題となっております。
平成22年度の国の調査では、全国の市町村で65歳以上の高齢者に家族や親族が虐待したと自治体が判断した件数が1万6,668件に上っております。また、埼玉県が平成22年度に把握した県内の件数は681件でございました。本市で虐待と判断した平成22年度の件数は26件となっており、23年度においても同じ26件となっております。平成18年度に施行された高齢者虐待防止法では、高齢者虐待の防止、高齢者虐待を受けた高齢者の迅速かつ適切な保護及び適切な支援について、市町村が主体的に役割を担うこととなっております。中でも高齢者の生命や身体に危険が生ずるおそれがあると判断した場合は、老人福祉法の規定により、高齢者を一時的に虐待者から分離保護するための緊急ショートステイの措置または特別養護老人ホームへの入所措置などを行っております。
平成23年度、本市においては、虐待に対し分離保護した件数は9件でございました。分離後に入所した施設といたしましては、特別養護老人ホームや短期入所施設などでございます。また、特別養護老人ホームへの入所後、成年後見制度を活用し、成年後見人をつけた事例もございました。この9件のうち分離中に死亡された方が2名おりましたが、7名については現在も継続して施設に入所しております。
これら虐待を原因として分離保護するケースでは、入院や短期入所等で一時的に分離したとしても、その後の生活の場所の確保に苦慮することが多いことや、入所後の費用や家族との調整がつかず、家に戻れなくなり、結果的に長期に入所しているケースも多くなってきている状況です。
いずれにいたしましても、高齢者の尊厳と権利擁護のため、警察、民生委員、地域包括支援センター等の関係機関と連携を図りながら虐待防止に向けて取り組んでまいりたいと考えておりますので、ご理解を賜りたいと存じます。
次に、敬老祝金についてのお尋ねでございますが。敬老祝金は、本市に居住する高齢者に対し、敬老の意をあらわすとともに長寿を祝福することを目的として、平成12年度から実施しております。この敬老祝金制度導入前につきましては、国民年金制度がなかった時代の昭和33年4月に敬老年金給付条例を制定し、市内に1年以上居住している75歳以上の方に年額1万2,000円を給付しておりました。敬老年金制度は年金支給としてスタートしましたが、年金制度の整備に伴う無年金者の解消、急速な高齢化に伴い、支給額が約1億2,800万円まで増加したこと、さらに介護保険制度の発足などから平成11年度に廃止し、敬老祝金制度を創設したものでございます。
現在の敬老祝金の贈呈者は、越谷市に引き続き1年以上居住している77歳、88歳、99歳、そして100歳といった年齢に達した方に贈呈しております。贈呈金額につきましては、77歳が2万円、88歳が3万円、99歳が5万円、100歳が7万円となっております。贈呈方法は口座振り込みにより行っていますが、100歳を迎えられた方には職員が自宅などに訪問し、祝金のほか表彰状、花束を贈呈し、長寿をお祝いしているところでございます。近年の敬老祝金の実績としましては、平成23年度は贈呈者3,169人、贈呈金額7,155万円となっております。今年度は対象者が3,929人、贈呈金額が約8,400万円でございます。
お尋ねの今後の見通しにつきましては、第4次総合振興計画の人口推計をもとにいたしますと、2年後の平成26年度は対象者が約4,100人で、贈呈金額が約9,400万円、5年後の平成29年度には対象者が約4,800人で、贈呈金額が1億円を超え、そして平成30年度には対象者が約5,200人で、贈呈金額が約1億2,000万円になり、敬老年金制度の支給金額とほぼ同程度となると見込んでおります。
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