越谷市議会議員 きくち貴光
 
 

■議会報告

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 次に、セーフコミュニティの取り組みについてお尋ねでございますが。「安心度埼玉№1の越谷」の視点からの認識について及び認証に向けた取り組みについては。関連がございますので、一括してお答えいたします。
 セーフコミュニティとは、けがや事故等は偶然に起きるのではなく、原因を究明することで予防はできるとの理念のもと、行政や地域住民などが協働で安心して暮らせるまちづくりを進める取り組みです。WHO(世界保健機関)が定める指標に沿った活動を認証する制度で、現在国内では久留米市や北本市を含む10自治体が認証を受けているようでございます。久留米市では、交通安全、こどもの安全、高齢者の安全、犯罪・暴力の予防、自殺予防、防災の6つを重点分野として、セーフコミュニティに取り組んでいると伺っております。私は「安心度埼玉№1の越谷」と「市民が誇れる越谷」の2つを基本理念としてまちづくりを進めてまいりました。「安心度埼玉№1の越谷」は、安心というキーワードで行政を見詰め直し、市民の満足度を高めていこうという理念でございます。市民が安心を実感できるようにするための手法については、個々の自治体の実情に応じて、さまざまなものがあってよいと考えております。本市においては、これまで議会を初め地区コミュニティ推進協議会など、さまざまな地域コミュニティによりまちづくりが行われております。また、近年は市民活動支援センターを設置し、市民活動団体に活動拠点として活用いただくとともに、団体相互の情報提供や交流の場となっております。子供や高齢者の安全、地域の防犯や防災への取り組みなど市民の安全安心につながるコミュニティは、こうした地域コミュニティや市民活動団体の活動の中から育まれてきているものと思っております。
 菊地議員さんからご提案のありましたセーフコミュニティの認証を受け、安全安心なまちとしてのイメージアップを図るということも自治体にとっての一つの選択肢であると考えております。本市としましては、セーフコミュニティとして国際機関の認証を受ける意義なども含め、制度の内容や先進自治体の状況を調査していきたいと考えております。いずれにいたしましても、「安心度埼玉№1の越谷」と「市民が誇れる越谷」の2つを基本理念として今後とも市民が安全で安心に暮らせるまちづくりを推進していきたいと考えておりますので、ご理解を賜りたいと存じます。
 次に、スポーツコミッションの推進についてお尋ねですが。スポーツコミッションは、スポーツ大会の誘致活動を初め、受け入れコーディネーターとして、大会の運営における宿泊や交通の手配など、さまざまな企画運営をワンストップで行うとともに、スポーツの振興や地域経済の活性化を図ることを目的とした組織であり、最近注目を集めております。こうした取り組みは、近隣市ではさいたま市で実施されており、非常に大勢の競技者や観戦者が集まるイベントを誘致し、飲食、宿泊、交通、観光など地域経済の活性化に寄与していると伺っております。
 本市におきましては、総合体育館を初め市民球場など県下有数のスポーツ施設を有しており、総合体育館では日本卓球リーグや男子バレーボールワールドリーグなどの全日本クラスや世界大会などが開催されております。また、市民球場では、毎年プロ野球のイースタンリーグの公式戦や全国高等学校野球選手権埼玉大会が開催されております。このような県内外から多くの競技者や観戦者を集めるスポーツイベントは、本市にとって魅力ある観光資源になるものと考えております。
 また、本市ではスポーツ振興の観点から開催される大規模な大会や競技会に対して、当該イベントの情報発信をするほか、その競技者や観戦者に対して観光ガイドブックの配布や伝統的手工芸品であるだるま、せんべい、桐箱、ひな人形などの販売を行うなど観光資源をPRする取り組みを行ってまいりました。今後につきましては、こしがやブランド認定品等の販売も含め、幅広く本市をPRしてまいりたいと考えております。スポーツコミッションの推進については、宿泊施設などの社会インフラの整備やボランティアの協力体制の構築など課題もあると伺っております。このようなことからも、引き続き先進事例の実施体制や成果、課題などの聞き取りを行うとともに、関係機関との連携の中で調査研究をしてまいりますので、ご理解を賜りたいと存じます。
 次に、女子プロ野球への協力による越谷市の知名度アップについてのお尋ねでございますが。野球は多くの方々に愛されている国民的スポーツでございます。女子プロ野球におきましては、2010年に関西を本拠地とする2チームで公式戦が開幕され、現在では隣のさいたま市を本拠地とするチームを含め、4チームで運営がなされ、その人気は着実に上がってきていると伺っております。また、国際野球連盟女子ワールドカップにおいては、日本代表チームが4連覇を成し遂げるなど、その実力は相当高いものと伺っております。このようなことからも、女子プロ野球は越谷市の名を全国に広め、その知名度等の向上に寄与する可能性のある資源であると思われます。
 越谷市における女子プロ野球の開催状況につきましては、平成25年には市民球場において初めての公式戦4試合が行われ、延べ2,604人が観戦されました。昨年も10月に3試合が行われ、延べ1,596人が観戦されました。さらに、昨年は私のところにチーム関係者が来訪され、交流を深めたところでございます。いずれにいたしましても、女子プロ野球への協力については、まずは試合会場の提供や野球教室等によるスポーツの振興、野球を通した青少年の健全育成、さらには選手等を交えた地域交流事業など野球を通した触れ合いの場を創出できればと考えております。今後も女子プロ野球に限らず、スポーツによる地域活性化と観光を一体的に捉え、越谷市ならではの魅力を全国に発信し、市民が誇れるまちづくりをさらに進めてまいる所存でございますので、ご理解を賜りたいと存じます。以上でございます。


教育長答弁


 それでは、ただいまの菊地議員さんのご質問に順次お答えをいたします。
 まず、小中学校における人権教育の現状と課題についてのお尋ねでございますが。文部科学省人権教育の指導方法等のあり方について、第3次取りまとめにおいて「人権教育の推進に当たっては、人権についての知的理解を深めるとともに、児童生徒が自分の大切さとあわせて、他の人の大切さを認めるという人権感覚を育成することが重要である」と示されております。したがって、学校の人権教育の目標は、一人一人の児童生徒がその発達段階に応じ、人権の意義や内容、重要性について理解するとともに、豊かな人権感覚を育み、それがさまざまな場面や状況下での具体的な態度や行動にあらわれ、人権が尊重される社会づくりに向けた実践行動につながるようにすることであると認識しております。各学校においては、この目標を達成するため、人権教育の全体計画や年間指導計画を作成し、各教科、道徳、特別活動及び総合的な学習の時間を通して、組織的、計画的に人権教育を推進しております。
 具体的には、小学校及び中学校の道徳では、年間を通して思いやりや生命尊重等について学習するとともに、豊かな人権感覚を育むことができるよう、埼玉県教育委員会作成の「人権感覚育成プログラム」を活用した参加体験型の学習活動などが実践されております。また、社会科の歴史分野の学習では、同和問題についての正しい理解の基礎となる江戸時代の身分制度について学習するとともに、公民的分野の学習では、人権と日本国憲法、人権と共生社会、国や民族、人種を超えて平和な国際社会をつくる日本人の役割等について学習しております。さらに、総合的な学習の時間や人権週間での取り組みとして、視覚に障がいのある方の講演を聞くとともに、アイマスク等の体験学習により、障がいのある方への理解が実感を伴って深められるよう指導している学校や人権教育講演会、人権作文を発表する集会、いじめや差別を取り扱った人権教育啓発ビデオの視聴等を行っている学校もございます。加えて、教職員の指導力の向上に向けた人権教育校内研修会を実施しております。


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