越谷市議会議員 きくち貴光
 
 

■議会報告

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教育長答弁


 それでは、ただいまの菊地議員さんのご質問に順次お答えいたします。
 まず、環境教育の目的についてのお尋ねでございますが。改正教育基本法では、「生命を尊び、自然を大切にし、環境の保全に寄与する態度を養うこと」と規定され、学校教育法、新学習指導要領においても環境教育に関する内容が記載されました。これらを受け、学校教育においては環境問題をみずからの問題として認識し、持続可能な社会と生物多様性社会の実現に取り組む人材を育成することを目的としております。本市においては、環境に関する条例、計画等に基づき、越谷市教育行政重点施策に位置づけた取り組みを推進しております。具体的には、「子供たちが調べ、発信する越谷の環境」をテーマに、「身近な環境に進んでかかわり、自然や環境に対して関心が持てる子」、「身近な環境の保全のためにみずから進んで行動できる子」、「身近な環境について学び、環境や自然とのかかわりについて理解できる子」の3点を環境教育を通して目指す子供像として掲げ、学校ごとに環境教育推進プランを作成し、越谷市の環境保全に寄与する活動を積極的に進めております。
 次に、小中学校における取り組み内容についてのお尋ねでございますが。自然に関する取り組みについては、生活科や理科等の授業における植物の観察、農業体験、学校ビオトープを活用した観察や管理、1人1鉢栽培等で自然にじかに触れる学習を通して情感豊かな心を育んでおります。また、学校の特色を生かし、グリーンカーテンや屋上緑化、蛍、フジバカマ、コシガヤホシクサなどの保護、保全活動にも取り組んでおります。
 さらに、今年度より開始した越谷生物多様性子ども調査では、「生き物にとって優しい環境とは」を課題に、トンボやヤゴの観察学習を行いました。学習の成果としては、トンボにもそれぞれ過ごしやすい環境があること、そして学校や越谷市の自然や生き物を守るために自分たちができることは何かを真剣に考える子供たちの姿が見られるなど、自然に優しい心が芽生えるきっかけづくりとなっております。
 ごみ問題等の省資源については、ごみの発生抑制を意味するリデュース、再使用を意味するリユース、ごみの再生利用を意味するリサイクルのいわゆる3R運動を掲げ、古紙、アルミ缶、牛乳パック、ペットボトルのふたの回収、給食の食べ残しの削減、その他不要になったプリント用紙の裏をメモ用紙として再利用したり、クリーンパトロール等の美化活動に参加したりするなど、自然に優しく美しいまちづくりに取り組んでおります。
 また、エネルギーの問題については、エネルギー削減に向けて、教室移動の際、忘れずに電気を消すことを呼びかけたり、給食後の歯磨きにマイコップを持参し、節水に努めたり、エネルギー教室の開催により生活に生かす取り組みを学習するなど、省エネ対策に積極的に取り組んでおります。
 さらに、毎年埼玉県の取り組みであるエコライフDAY埼玉キャンペーンにも小中学校全校が参加し、主に夏場と冬場に家庭の協力を得ながらエコ活動に取り組み、家庭、地域での実践へと活動を広げております。
 これらの環境教育を充実させるために、教育委員会としましては、副読本「環境教育資料しらこばと」をデジタル・コンテンツ化し、各学校での活用を図るとともに、児童館、科学技術体験センター、リユース、リサイクルプラザ、アリタキ植物園等の環境教育施設の利用、関係団体、企業との連携、生き物調査、まちのエコチェック、空き缶リサイクル活動に自主的に取り組む「子どもエコクラブ」への加入を働きかけるなど、環境教育の推進に幅広く努めております。今後ともこれまでの取り組みを継続し、将来を見据えた持続可能な社会の構築に努めるとともに、人、自然に優しい、情感豊かな子供の育成を目指し、環境教育を推進してまいりますので、ご理解とご協力を賜りたいと存じます。


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