越谷市議会議員 きくち貴光
 
 

■議会報告


Q7-①.質問


 最後に、7項目めとして、理科教育の現状について、これは教育長にお伺いします。かつて日本は、技術立国の名をほしいままにしてきました。そして、日本の製品はメード・イン・ジャパンとして世界じゅうで高い評価を受けてきました。しかし、さきに民生常任委員会の調査で大田区を訪れた際、調査の施設は町工場の中にありましたけれども、10年近く前に私も大田区に住んでおりましたが、そのころは町工場が約6,000から7,000あるというふうに言われていました。ところが、今では約5,000にまで減っているそうです。経済状況の変化が影響していることだとは思いますけれども、日本の技術、その集積場としての大田区の衰退は、将来の日本の技術の衰退を不安視させるような現象としてとらえる人は少なくありません。
 また、話は変わりますが、先日、ロボット工学の第一人者である、とある教授の話を聞く機会を得ました。その話を聞いて感じたことは、技術立国日本に必要なのは、最先端の科学技術の研究に予算をつけることではなく、もちろんそれも必要だとは思いますけれども、もっと単純かつ根本的な話として、小学生、中学生に理科をすること、ちょっと日本語として理科をすることというのは変かもわかりませんけれども、知識としての理科を学ぶのではなく、体験をしながら、なぜという疑問をみずから抱き、そしてその答えをみずから見出す、そんなふうに小学生、中学生を指導し、理科に対する興味、関心を抱かせることが重要であるというふうに感じました。興味、関心の対象は何でもよいと思います。日常の生活にいろいろとありふれていますさまざまな電子機器への興味、あるいはさまざまな生物への関心、遠い宇宙へのロマン、ミクロの世界や、人の力では想像もできないくらいに大きな猛威を振るう自然現象など多種多様な分野があろうかと思います。
 日本では、科学分野における研究が評価をされて、ノーベル賞を受賞しているその道の第一人者が数多くいます。その研究を将来受け継ぐのが今の越谷の児童生徒かもしれません。そうなればよいと思うのは私だけではないと思いますが、世界的な権威になるかどうかは別にしても、まずは理科系を志望するような気持ちを抱かせるような環境づくりが必要ではないかと感じています。
 そこで質問ですが、越谷市における理科教育の現状についてお伺いします。児童生徒に理科全般に対する興味、関心を抱かせるよう、どのような施策を講じているのでしょうか。単に授業の中だけでなく、市内のいろいろな施設利用も含めた形でお伺いします。
 また、中学を卒業した後に、普通高校への進学だけではなく、技術を学ぶために工業系、技術系の高校へ進学するケースもあろうかと思います。そういった進路への指導についての現状もあわせてお伺いいたします。
 以上で1回目の質問を終わります。



 
 
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