越谷市議会議員 きくち貴光
 
 

■議会報告


Q5-①.質問


 次に、5項目めとして、市民満足度向上に向けた取り組みについてお伺いします。民間では、顧客満足をカスタマー・サティスファクション、略してCSと言ったりして、取り組みを実施している企業は数多くあります。市役所の場合、顧客と呼ぶべきものは市民であるかと思いますけれども、その市民の満足度を高めることは非常に重要であると考えています。私は、市役所という言葉の意味は、市民の役に立つところという言葉というふうに思っています。決して市民に賦役を課すところということではないと思っております。実際には確かに、先ほどの話ではありませんが、税金を課しているという場所ではありますけれども、それはさておいて、その市民の役に立つところの職員はやはり市民に役に立つ、そういう存在であるはずです。誤解のないように申し上げますけれども、役に立っていないと言っているのでは決してありません。ただ、よそのまちでは、職員に対する声として、本当に役に立っているのかという声があるのをたまに耳にはしています。
 そういったこともありますので、まず1点目に市民に期待される職員像についてお伺いします。市長はお若いころ、当市の職員でもありました。実際に日々市民と向き合う中で、市民が行政に何を望むか、また職員に何を望むかを肌で感じていらしたことだと思います。そういったご自身の経験も含めて、市民に期待される職員像とはどのようなものであるのかお伺いします。


Q5-②.質問


 2点目に、CSの推進についてお伺いします。顧客満足度、カスタマー・サティスファクション、CSを市民満足度、シチズンズ・サティスファクション、CSとに、つまり、顧客を市民とに置きかえて、そのCS向上に向けた取り組みをしているまちがあります。愛知県の碧南市です。先月、そちらに調査に行ってきました。碧南市では、市としてCSの向上に取り組む姿勢を市民にアピールするためにさまざまな取り組みをしています。そして、それらの事業、複数ありますけれども、それぞれにCS何々と、頭にCSをつけてアピールをしています。
 そこで質問ですが、越谷でも市民満足度を向上させる取り組みを行うことを市民にアピールするために、CSをキーワードにしてさまざまな事業を行ってはどうかというふうに考えます。もちろん、新規の事業のみならず、既存の事業でもCSと銘打てるものはあろうかと思いますけれども、そのことについて市長のお考えをお伺いします。


Q5-③.質問


 3点目に、業務改善運動についてお伺いします。業務改善についてはどこの自治体でも取り組んでいることですが、ここでは愛知県豊明市、静岡県藤枝市で調査をしたことを中心にお伺いします。豊明市では、グッジョブショーと銘打った業務改善運動を昨年度まで実施してきました。これは、部署ごとに年間を通じた改善テーマを選び、グッジョブショーという、最終的にはそういう、職員が職員の前にプレゼンを行うイベントというものがあるのですけれども、そのグッジョブショーにエントリーをし、取り組み期間終了後にその結果を今ほど申し上げたように全職員に評価をしてもらった上で、より優秀な内容のものはプレゼンを行うと、そして情報の共有化を図るというものです。また、エントリーしないまでも、部署内でテーマに基づいて業務改善に取り組んでいる事例もあるとのことです。
 そこで、業務改善を進める一つの形態として、部署ごとにテーマを設定して、それに一定期間取り組み、その結果を庁内で共有する仕組みをつくるというのはどうでしょうか。結果についての採点ですとかプレゼンというのは大変だと思われますので、豊明市のように、そこまではよいかとは思いますけれども、この取り組みについてのお考えをお伺いします。
 また、庁内で情報を共有化するという点でももう一つお伺いします。藤枝市では、一人一改善運動と銘打って、庁内LANの掲示板に業務改善について3つの類型で情報を共有する仕組みをつくっています。3つの類型とは、1、自分たちの仕事や職場の中で変えてみてよかったものを出す改善成果、2つ目として、他部署に対して提案するアイデア提案、3つ目として、自分の課が抱える問題について全庁に呼びかけるアイデア募集箱の3つです。越谷市でも庁内LANに「アイデアどっと込む」という掲示板があるそうですが、提案についてはやや特定の職員に偏りがちだとも聞いています。より機能的に改善のアイデアがたくさん出され、その情報が共有される仕組みを整えるべきかと考えますが、この取り組みに対する市長のお考えをお伺いします。
 なお、藤枝市では、この7月をアイデア提案の強化月間としたところ、昨年1年分相当のアイデア提案がなされたそうです。そこで、越谷でも強化月間を設けて、提案を集中的に募集してはどうでしょうか。システムを変更するのは時間や経費もかかりますけれども、アイデア提案の強化月間を設けるのは時間も経費もかけずにすぐにできることです。これについてもお答えください。


Q5-④.質問


 4点目に、アンテナ職員制度についてお伺いします。今ほどの業務改善運動の一つの形態でもあり、また次の項目の職員のモチベーションアップにも関連しますけれども、千葉県の浦安市で7月に調査した事例をもとに質問をさせていただきます。浦安市では、アンテナ職員という制度を設けています。これは、年間10人程度をアンテナ職員に任命し、その職員が先進的な取り組みやユニークな取り組みをしている自治体や団体などの情報をインターネットや新聞、雑誌などから収集し、それを市長へ直接報告するというものです。報告書は、最初に市長が見て、そこから逆に副市長、部長、課長へとおりていくそうですが、通常の情報が下から上に上がっていくのとは逆に、最初に市長が受けるというのがこの特色です。市長が気になる情報は直接市長にプレゼンする場合もあるそうですが、プレゼンをしないまでも事業化されたり、業務改善につながったりした事例は複数あるとのことです。時に浦安の職員の方が、現地視察をほかのまちへ行きながらもさまざまな事例の情報収集を行っているというこのアンテナ職員制度ですけれども、全職員の情報収集能力の向上に向けた、いわば先導役のような役割も果たしているそうです。先進事例やユニークな事例を入手し、行政運営に役立てる仕組みとしてアンテナ職員制度を導入することについて市長のお考えをお伺いします。



 
 
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