越谷市議会議員 きくち貴光
 
 

■議会報告

 

 次に、環境首都コンテストに参加することについてのお尋ねでございますが。このコンテストは全国の11の環境NGOが共同で結成した環境首都コンテスト全国ネットワークの主催によるもので、その内容は、自治体における環境行政の取り組みを評価し、すぐれた環境施策を実施している自治体を表彰するとともに、環境行政に関する情報交換の機会を創出するなど、環境問題に取り組む自治体への支援活動を行っているものでございます。市では、今後さまざまな団体で実施している調査、コンテストの参加も含めまして検討したいと考えておりますので、ご理解を賜りますようお願いをいたします。
 次に、ペットボトルのキャップを回収することについてのお尋ねでございますが。本市におけるペットボトルキャップの取り扱いにつきましては、ペットボトル、白色トレイ以外の、いわゆる「その他のプラスチック」として燃えるごみで収集し、東埼玉資源環境組合で焼却処理を行っております。一方、ほかの地域においては、各種団体が主体となり、ペットボトルキャップを学校やそのほかの公共施設で拠点回収を行い、NPO法人エコキャップ推進協会が実施している事業に協力している事例が報告されております。NPO法人エコキャップ推進協会は、回収されたペットボトルキャップの売却利益で発展途上国の子供たちに小児麻痺やはしか、結核等のワクチンを提供し、あわせて焼却処理によって発生する二酸化炭素の発生を抑制する事業を行っている団体だと伺っております。市内におきましても、平成19年12月から、一部ボランティアの方々が南越谷地区センターを拠点としてペットボトルキャップの回収活動を実施しているほか、市内の商店等でペットボトルキャップの回収箱を設置し、回収したペットボトルキャップをNPO法人エコキャップ推進協会に寄贈するといった活動が行われております。市がペットボトルキャップを新たにほかの燃えるごみと分別回収するには、市民の方の分別の手間、ペットボトルキャップだけを別に回収する経費、回収に使用される車両の環境負荷等から、困難であると考えております。しかしながら、NPO等の活動の趣旨には賛同できる面があることから、今後回収活動の動向について注視してまいりたいと考えておりますので、ご理解を賜りたいと存じます。
 次に、アートを用いたまちづくりについてのお尋ねでございますが。アートを用いたまちづくりについては、平成18年10月に文教大学生の発案により、北越谷商店会で北越谷アート交流事業の開催をきっかけに、翌年の平成19年に「まちアートプロジェクト」が立ち上がりました。これは北越谷、大袋など市内約40店舗の協力のもと、まち全体を美術館にしようという試みで始まった参加型作品展であります。文教大学生や市内で活躍する作家らが参加協力店の店主とのコミュニケーションの中から、各店舗に合った作品を作成し、展示するもので、集客や販売促進等につなげるための商業者と多くの方々に作品に触れられる機会を提供し、アートのすばらしさを知ってもらいたいという地元大学生の発案で生まれた産・学連携事業でございます。この事業につきましては、平成19年に越谷市しらこばと基金の助成を受け、体験型ワークショップや大袋ギャラリーひろば等での展覧会を開催いたしました。また、今年度はさらに活動の場を広げ、越谷コミュニティセンター主催の「夏休みこどもワークショップ作品展」にもご協力をいただきました。これらの活動を通じて、小中学生はもとより、幅広い年代の方々等ともアートを通じて交流が生まれ、相互の地域に対する意識改革の動機づけとなっております。この事業の商店街活性化への活用についてでございますが、平成19年4月に越谷市商店街活性化推進事業費補助金交付要綱を改正し、商店街活性化を推進するための各種事業を実施する商店街団体に対し、支援をしております。中でも地域的特色創出事業では、文化創出、情報発信、地域活性化等の先進的取り組みなどに対し、事業費の2分の1以内の補助率で限度額100万円の補助事業を設けております。また、歴史的建築物やその他の既存施設を活用した商店街地域資源活用事業などを設け、商店街団体に対し、これらの事業の積極的な活用を働きかけております。しかしながら、「まちアートプロジェクト」のように商店街の横断的な共同開催事業も商店街の活性化のためには有効であり、今後その支援方策についても検討してまいりたいと考えておりますので、ご理解を賜りたいと存じます。
 私のほうからは以上でございます。

教育長答弁


 それでは、ただいまの菊地議員さんの美術教育に関するご質問にお答えします。
 子供の感性を育てる美術教育についてのお尋ねでございますが。平成21年度から移行期に入る新学習指導要領におきましても、小学校では、図工の授業は低学年で年間約70時間、中学年では年間60時間、高学年では年間50時間で、各学年とも週に1から2時間行われています。中学校の美術の授業は、1年生は年間45時間で週1時間ないし2時間、2年生と3年生では年間35時間で週1時間が時間割に位置づけられています。その指導内容といたしましては、「一人一人のよさや可能性を十分に生かす指導の推進」、「作品をつくり出す喜びを味わわせ、豊かな情操を養う」という2点に指導の重点を置き、各学校において実践しております。
 次に、学校を美術作品で飾るというお尋ねの件についてお答えします。越谷市の児童生徒の作品はすぐれたものが多く、昨年度は児童生徒美術展中央審査会におきまして埼玉県教育長賞を受賞するなど、各コンクールにおいて優秀な成績をおさめております。そこで、各学校において、それらの作品を廊下や余裕教室を利用してギャラリー化するなどさまざまな工夫を行い、潤いのある空間をつくり、児童生徒の豊かな感性をはぐくんでおります。また、菊地議員さんのご質問にありました、「ながのアートプロジェクト」の件でございますが、本物の作品に接することで子供たちへの教育効果は高いと考えます。開催に当たりましては、民間企業の協賛など資金面での援助を受けているとお聞きしております。本市教育委員会といたしましては、長野市の取り組みとは異なりますが、市内の小学5年生全員を対象に、劇団四季によるミュージカルを「こころの劇場」として開催いたしました。これは民間企業の協賛を得て開催されたものです。また、市内小学6年生を対象とした「こども能楽劇場」の主催や「本物の舞台芸術体験事業」として中学校へのオーケストラの招致、さらにこの秋開催される藤城清治光と影のファンタジー展の後援をするなどして本物の芸術と出会いの機会を設け、児童生徒の感性を高めております。
 今後とも子供たちに豊かな感性を育てるために教育活動を進めてまいりますので、ご理解を賜りたいと存じます。

 

 
 
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