越谷市議会議員 きくち貴光
 
 

■議会報告

 

市長答弁


 それでは、ただいまの菊地議員さんのご質問に順次お答えをいたします。
本市の鉄道高架事業につきましては、東武鉄道伊勢崎線の線増立体交差事業が平成元年7月から事業が開始され、平成13年3月28日に北越谷駅までの工事が完了しております。
まず、鉄道高架事業を担当している市の部署の編成についてのお尋ねでございますが。平成12年3月まで東武伊勢崎線連続立体交差事業を所管しておりました都市計画部高架複々線化対策室が機構改革により建設部街路課へ編入され、その後、業務は企画部企画課へ移り、現在は都市整備部都市計画課所管となっております。

 次に、東武伊勢崎線整備促進協議会の過去及び現在の取り組みについてのお尋ねでございますが。平成7年2月に越谷市、春日部市、宮代町、杉戸町及び庄和町の2市3町で構成する東武伊勢崎線複々線化促進協議会が発足し、利用者の利便性の向上を目的に埼玉県及び東武鉄道に対し要望活動を実施してまいりました。その後、平成12年1月に目標年次を平成27年とする運輸政策審議会の東京圏における高速鉄道を中心とする交通網の整備に関する基本計画についての答申には、北越谷駅から東武動物公園駅までの区間の高架複々線化は盛り込まれませんでした。そこで、同協議会では会の名称を東武伊勢崎線整備促進協議会に改めるとともに、方針を東武動物公園駅までの複々線化ではなく、高架化及び輸送力の増強、駅施設の改善等に変更いたしました。現在は先進事例を調査研究しながら、毎年埼玉県並びに東武鉄道に対し要望活動を実施しております。
 次に、綾瀬川以北の越谷市内における約6.6キロメートルの線増立体交差事業の総事業費及び市を初めとした関係諸団体の費用負担額についてのお尋ねでございますが。総事業費は1,250億円でございました。これを、線増であるため、鉄道側で694億円、都市側で556億円を負担し、その内訳は越谷市の負担額が61億円、国が217億円、埼玉県が223億円、第三セクターである埼玉県都市整備公社が55億円でございました。
 次に、北越谷以北の越谷市内における高架化工事を実施した場合の想定される総事業費について、沿線の自治会との間でどのような協議が行われているかについて及び市の今後の取り組みについてのお尋ねにつきましては、関連がございますので、一括してお答えいたします。
 まず、想定される高架化工事の総事業費の試算や沿線自治会との高架化についての協議は行っておりませんが、北越谷駅以北の高架化の延伸につきましては、踏切による交通渋滞や交通事故等の問題が残されております。市といたしましては、解決策として鉄道を立体化することで踏切の解消を図り、あわせて東西地域を結ぶ道路や通路を整備し、まちの一体化を図ることが望ましいと考えております。
 しかしながら、東武鉄道によりますと、高架化事業につきましては、昨今の少子高齢化、企業の雇用調整等、また全体的に旅客需要が減少傾向にあることから、現段階では北越谷駅までの複々線化で十分であるとの回答をいただいております。
 さらに、北越谷駅以北の高架化を実施する場合、鉄道と国道4号バイパス及びせんげん台駅南通り線との交差部における高低差等を解消する技術的な問題や、これらの交差箇所と近距離に位置する大袋駅及びせんげん台駅までの区間のすりつけ等の課題がございます。また、既設線の鉄道高架化につきましては、広域性や事業費が膨大になることから、市単独ではなく、埼玉県が事業主体となります。いずれにいたしましても、今後とも広域的視点から東武伊勢崎線整備促進協議会において十分連携をとり、密接な協力のもとに取り組まなければならず、国や県のさらなる支援や関係する皆様方のご理解をいただきながら事業を進めていかなければなりません。
 本年9月定例会でお答えいたしました大袋駅舎の整備につきましては、鉄道事業者との詳細な協議を進めておりますが、鉄道高架化事業に関しましては長期的な視点から諸課題を検討することとなりますので、ご理解を賜りたいと存じます。
 次に、児童館コスモス前の池の水質浄化についてのお尋ねでございますが。ご案内のとおり、当調整池は、間久里土地区画整理事業に伴う雨水流出抑制施設と児童館コスモスの修景施設の機能を持ち合わせた調整池として建設されたものでございます。建設当時は農業用水が流入していた修景池として親しまれておりましたが、近年の宅地化に伴い汚れが目立つようになり、市民の皆様からも水質改善の要望をいただくなど、水質確保には苦慮しているところでございます。
 そのようなことから、台風などの大雨時には雨水による水の入れかえを行い、水質の改善を図っております。また、通常の降雨時にも調整池への雨水流入が可能になるよう、昨年コスモス敷地内の雨水排水の改修工事に合わせて屋根の雨水が入るように改修をいたしました。そのほか夏場の水質悪化を防ぐため、浄化作用のある水草を入れるなどの改善にも努めております。これまでも調整池の環境維持等につきましては、地元の皆さんのご協力をいただくなど広く親しまれておりますので、今後とも修景池として水面を残し、親水性を備えた施設となるよう努めてまいりますので、ご理解を賜りたいと存じます。
 私のほうからは以上でございます。

 

 
 
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