越谷市議会議員 きくち貴光
 
 

■議会報告

 

 同じく完成済みの区間である栃木駅周辺の高架についてですが、ここは約3キロメートルの複線の東武日光線と約2.4キロメートルの単線のJR両毛線を高架にし、その事業費は313億2,900万円であったとのことです。
 これらから推測すると、事業内容によって事業費に幅はありますが、非常に大ざっぱな話でございますけれども、複線を高架にするには1キロメートル当たり約100億円くらいはかかるのではないかと思います。あるいはもっとかかるかもしれませんが、越谷市内の残り区間約3キロメートルでは約300億円、国道4号線やせんげん台駅南側の陸橋のことなども考えますと、実際にはそれ以上の額となるかもしれないというのが私の個人的な考えであります。
 ただ、事業費はかかりますが、鉄道の高架化は多くの懸案事項を解決できる方策でもあります。踏切問題でいうと、北越谷駅から大袋駅の間は、その以北の区間に比べて踏切事故が少し多いような気もいたします。私自身も実際に去年と、またことしと1回ずつこの区間の踏切事故のためにせんげん台駅で足どめを余儀なくされましたが、踏切事故を防ぐことができますし、駅にエレベーターやエスカレーターといった施設もより使いやすい形で設置し直すこともできます。もちろん大袋駅では西口から容易に電車に乗りおりすることもできるようになります。こういった諸問題を解決するために鉄道高架事業について以前からいろいろと取り組まれてきているわけですが、そういった中で次の6点についてお伺いいたします。
 まず、1点目として、鉄道高架事業を担当している市の担当部署がどのように変わってきているのか伺いたいと思います。
 鉄道高架事業を現に実施中の自治体または計画中の自治体では、担当部署が名前ですぐにわかるところも多くございました。越谷市の場合ですと都市計画課が現在担当のようでございますが、少し前にさかのぼって担当部署がどのように変わってきているのかお伺いいたします。

Q1-②.質問


 2点目として、東武伊勢崎線整備促進協議会についてお伺いいたします。現在は交通政策審議会と名前を変えているかつての運輸政策審議会に対して東武伊勢崎線複々線化促進協議会の名称で東武動物公園駅までの高架複々線の実現に向けて働きかけを行っていた組織を、その後高架以外にも駅の施設の改善なども含めて働きかけを行うことを目的にして現在の名称に変更したと聞いております。この協議会が現在の名称に変更になって以降の現在までの取り組みがどのようなものであるのかお伺いいたします。

Q1-③.質問


 3点目として、草加市との市の境である綾瀬川を渡り、それより北側の越谷市内における高架複々線化事業、区間としては約6.6キロメートルとのことのようでございますが、その総事業費が幾らであったのか。また、市を初めとした国や県、東武鉄道などの関係諸団体がそれぞれどのくらい費用を負担したのかについてお伺いいたします。

Q1-④.質問


 4点目として、先ほど他市の状況を調査した結果から私の想像の数字を述べさせていただきましたが、北越谷以北の越谷市内の高架工事を実施した場合、もちろんどのような高架にするかで金額は変わるかと思いますが、想定される事業費が幾らになるのか、もし試算されている数字がありましたらお答えいただきたいと思います。

Q1-⑤.質問


 5点目として、沿線の自治会との間で高架についてどのような協議がなされているのかについてお伺いいたします。
 大袋駅周辺では、袋山まちづくり審議会、また袋山まちづくり委員会などとの話の中で、例えば大袋駅の橋上駅舎化などの話が出てきたようでございますが、それ以外の自治会から、例えば踏切対策なども含めた形で鉄道高架事業について市との間で協議が行われているのかどうか。もし行われているのであれば、その内容をお教えいただきたいと思います。

Q1-⑥.質問


 最後、6点目として、市の今後の取り組みについてお伺いいたします。鉄道高架事業は巨額の資金を必要とし、また事業開始から完成までも長い時間がかかります。例えば先ほどお示しした東武鉄道の「安全への取り組み」の冊子の中の4自治体についても、社会的な影響が大きかった竹ノ塚駅周辺の高架事業以外はかなり長い時間を経て計画が具体化したと聞き及んでおります。
 過去の鉄道高架事業についての質問に対する答弁を見てみましたら、平成16年3月議会、また平成17年6月議会では「社会情勢が厳しい中ではあるが、引き続き検討していく」、そのような趣旨の答弁がございました。しかし、直近の平成19年6月議会、また9月議会では、大袋駅西口改札口や駅のバリアフリー化の質問などに対して、「大袋駅の橋上駅舎化について取り組む」、そのような趣旨の答弁もございました。
 これらの一連の答弁を見ますと、平成18年のいずれかの時期に鉄道高架については断念し、また大袋駅については橋上駅舎化するという決定がなされたようにも受けとめられますが、鉄道高架についても大袋駅の橋上駅舎化についてもそのどちらも市としては正式には決定していないと聞いております。
 そこで、改めて市として鉄道高架事業に対して今後どのように取り組んでいくのか、そのお考えを伺いたいと思います。

Q2-①.質問


 それでは、2件目として質問をさせていただきます。
 児童館コスモス前の池についてお伺いいたします。この池は児童館コスモスの施設としての特性から、放課後ともなれば多くの子供たちが遊びに来ており、また時には釣り糸を垂れる人の姿も見かけるなど、広く住民の皆さんに親しまれております。
 さて、質問の内容ですが、このように地域住民の皆さんに親しまれている池の水質浄化の取り組みについてお伺いいたします。この件につきましては、平成17年9月議会において佐々木議員さんから質問がされておりますが、その質問及び答弁を踏まえて、その後についてお伺いさせていただきます。
 そのときの質問の中で、「池について、児童館コスモスと一体化することによって、よりよい景観をつくり上げるという効果もあわせ持っている。しかし、汚れた色をしていると景観上マイナスの効果を生み出しかねない。思い切って水を抜く、また水を循環させる装置を設置するなどの検討を加えているようだが、どのような対応策をとろうとしているのか示していただきたい」とありました。それに対する答弁が「水質向上を図っているが、定期的な入れかえができるわけではなく、市民からも改善を望まれている。本来の機能から池を空にするということも考えられるが、市民に広く親しまれているのも事実である。今後とも水を残し、親水性を備えた施設となるよう調査研究を進めていく」というのが答弁でございました。
 そこでお伺いいたします。その議会でのやりとりの後2年以上が経過いたしておりますが、その間いろいろと施策を講じられたとも伺っております。当時、池の色は赤茶けた色であったようでございますが、最近では深い緑色となっております。これがあるいは水質改善の施策の成果であるのかもしれませんが、親水性を備えた施設となるよう調査研究を進めていく中で水質浄化に向けて具体的にはどのような施策を講じられてきたのでしょうか。また、今後どのような施策を講じられる予定であるのかも含めてお答えいただきたいと思います。

 

 
 
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