越谷市議会議員 きくち貴光
 
 

■議会報告

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●令和3年6月定例議会


質問(再度6回目)


 それでは、大分時間が来ておりますけれども、4点目の学習についてで再度お伺いしたいと思います。
 先ほど個別指導計画も策定されていると。それに基づいて評価もしているということですけれども、ここでは高校進学ということについてお伺いしたいと思います。進路指導というのは、各学校でそれぞれの生徒、中学3年生ですから生徒ですね。生徒の学力に応じて、あるいは障がいの状況に応じて進路指導を行っているかと思います。そういった中で、特別支援学校、県立の。こちらには発達障がいという種別の学校がないため、一般的には知的障がいの特別支援学校に通うということになると思います。それは小学校の段階でも中学校の段階でも同じなのですけれども、仮に知的、発達の遅れが見られない生徒が知的障がいの特別支援学校に進学をする、そういうこともあるのかも分かりませんけれども、進学した場合には、学力面でのギャップということが指摘されています。
 そこで、発達障がいとしての特性がより強く見られる生徒の高校進学ということについて、現状についてお伺いしたいと思います。


市長答弁


 ただいまのご質問にお答えいたします。
 知的、発達の遅れを伴わない発達障がいのある生徒の進学先はということだと思いますが、進学先を特別支援学校に限定されるわけではありませんで、県立、私立など一般の高校も含めてのことになりますが、障がいの特性に応じた様々なケースがあることが予想されます。具体的に言いますと、教科書の学習内容を理解する力のあるお子さんであっても、障がいの状況から、静かな環境であったり、個別の対応であったりと調整が必要な場合もあります。また、特別支援学校において社会的自立を見据えた学習を中心としながら、コミュニケーション力やセルフコントロールの力、こういうものを身につけたほうがよいといった場合も考えられます。
 いずれにいたしましても、市内各中学校で進路指導の場においては、個々の生徒の現在の姿と将来の社会参加の姿を踏まえ、子供たちの一人一人の個の特性、教育的ニーズに応じた支援が可能な学びはどこにあるのだと、どこかという視点で進学先を検討しており、教育委員会といたしましても、発達障がいのある生徒の進学先について、引き続き情報提供をしてまいりたいと考えておりますので、ご理解を賜りたいと存じます。


質問(再度7回目)


 時間になりますので、これが最後になりますけれども、ぜひ一人一人に寄り添った形でのよりよい進路指導ということがなされるよう、今後もお願いをしたいというふうに思っています。
 それでは、最後の5点目の通常学級での対応についてでお伺いしたいと思います。今高校進学の話の中で、必ずしも特別支援学校に進学するだけではないと。もちろん普通の高校に進学するというケースももちろん多くあるのだと思います。そういった将来のための社会参加というような視点も踏まえて再度お伺いしたいと思いますが、発達障がいの診断の基準というのは、こちらの先ほど紹介しました福西勇夫医師の本によりますと、国際診断基準に基づいて行われていると。それはDSM、ICDというものがあるのだそうですが、この判断基準というのは、実は時代によって刻々と変化していって、診断の基準は必ずしも固定的ではなく、グレーゾーンという領域が発生しやすいと。しかもその領域も変動しやすいというのが実態だそうです。この福西医師は、発達障がいの診断基準というのは、あくまでも一つの物差しにしかすぎなくて、重要なことというのは、生きづらさに囲まれているかどうか。言い換えれば、学校や職場などで不適応を起こしているかどうかということを言われています。その生きづらさを少しでも緩和し、生きやすい人生に展開できればというふうに福西医師は思われているわけですけれども、発達障がいのある児童生徒がもし学校生活の中で生きづらさに囲まれているとしたならば、周囲の理解、協力によってその生きづらさを少しでも緩和して、生きやすい人生、過ごしやすい学校生活に変えていく。そうすることによって、その当人にとってもそうですし、当人の周囲にいる児童生徒にとってもよい影響を及ぼすのだというふうに思っています。
 その観点から、先ほども将来のためというふうな話がありましたが、将来的な視点も含めて、障がいのある児童生徒に対して、他の児童生徒はその障がいをどのように理解をして、どのように共に学校生活を送っているのか、その点について最後お伺いをしたいと思います。


教育長答弁


 ただいまのご質問にお答えします。
 市内の各小中学校では、障がいのある児童生徒が在住地域の小中学校で学習を個々に行う支援籍学習というのがございます。特別支援学校と各学校、各学年単位での交流及び共同学習の機会を設けております。また、当然ながら、特別支援学級の設置校においては、日常的に特別支援学級と通常学級との交流が行われております。いずれにいたしましても、共に学ぶ機会を設けることにより、障がいのある児童生徒にとっては社会性の育成や対人関係の広がり等を図り、また通常の学級の児童生徒にとっても、障がいのある方への理解を深め、心のバリアフリーを育むために有効と考えておりますので、引き続きこういった交流及び共同学習を推進してまいりたいと考えておりますので、ご理解を賜りたいと存じます。


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