越谷市議会議員 きくち貴光
 
 

■議会報告

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●平成29年6月定例議会


教育長答弁


 それでは、ただいまの菊地議員さんのご質問に順次お答えをいたします。
 まず、「租税教室」を含めた税についての学習状況についてのお尋ねでございますが。小学校では小学校学習指導要領、第6学年の内容2において、我が国の政治の働きについて学習することが位置づけられており、ここで租税の役割や納税の義務などについて学んでおります。中学校では中学校学習指導要領、公民的分野内容2において、私たちと経済について学習することが位置づけられており、租税の意義と役割や国民の納税の義務などについて学んでおります。また、教育委員会といたしましては、小学校が平成28年度より応募している税の大切さや税の果たす役割を絵はがきに表現することで、税についての理解をより深めることを目的とする公益社団法人越谷法人会主催の税に関する絵はがきコンクールの後援、協力をしております。昨年度は初めての試みでしたが、約740通の応募作品がありました。越谷税務署長賞を受賞した児童の作品には、「みんなの納税の力で成り立つ社会」という言葉があり、租税の役割について学習や生活経験を通して理解している様子がうかがえます。中学校においては、納税貯蓄組合と国税庁が共催している税についての作文の取りまとめや表彰式などで協力させていただいております。市内全中学校が取り組んでおり、応募作品数については平成28年度は平成27年度よりも1,426編ふえ、5,393編の応募があり、これは全国で第2位の応募数でございました。埼玉県教育長賞を初め11部門に市内中学生が入選いたしました。入選作品の中には、一人一人の協力で集まった莫大なお金があれば、多くの人たちによりよい生活を送ってもらえるので、税金というシステムはすばらしいものだと伝えていきたいと述べられているものがあるなど、みずからの社会的責任を果たし、よりよい社会づくりのために積極的に参画していこうとする態度が学習や生活経験を通して生まれている様子がうかがえます。税務署主催の「租税教室」につきましては、平成28年度は小学校28校、中学校12校において開催し、租税の意義や役割、税金の使い道などについて正しく理解できるよう取り組んでおります。小学校、中学校ともわかりやすい内容であり、税金がないほうがよいという意見が初めはあったが、授業後は必要であるという認識は高まっていたという教師による授業の分析が小学校で見られたり、中学校においては自主的に税金について調べる生徒が出てきたりするなど成果の大きい取り組みであると捉えております。
 次に、税に着目した主権者教育についてのお尋ねでございますが。昨年選挙権が18歳に引き下げられたこともあり、将来を担う世代に社会的責任、法の遵守、地域や、より広い社会とかかわることなどを教える主権者教育により早い段階で取り組むことは大変有意義かつ重要なものであると認識しております。また、平成29年3月に公示された次期小学校学習指導要領において、6年生の内容1に政治の学習が位置づけられました。このことにより、租税の役割や納税の義務などを含んだ我が国の政治の働きについての学習を当該学年の最初に扱うようになることが想定されます。同じく平成29年3月に公示された次期中学校学習指導要領においては、財政及び租税の役割について、多面的、多角的に考察して表現することが位置づけられました。これらを踏まえ、教育委員会といたしましては、次代を担う児童生徒が租税の意義や役割を日常生活や政治と関連づけて正しく理解し、グローバル化する国際社会に主体的に生きる平和で民主的な国家及び社会の形成者に必要な公民としての資質、能力の基礎を育めるよう引き続き学校を支援してまいりますので、ご理解を賜りたいと存じます。


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