越谷市議会議員 きくち貴光
 
 

■議会報告

<< 前ページへ

 次に、公園施設長寿命化計画についてのお尋ねでございますが。施設・遊具等の維持管理の現状について、植栽等の維持管理の現状について及び長寿命化計画策定の考えについてに関しましては、関連がございますので、一括してお答えいたします。
 本市における都市公園は、昭和40年代から整備が進められ、現在都市公園や児童遊園、緑道及び借地公園を含めますと581カ所の公園等がございます。公園には遊戯施設、便益施設、休養施設、修景施設など、多種多様な施設が設置されており、利用者が安全で安心かつ快適に利用できる環境とするため、それぞれの施設に対応した維持管理を行っております。その主な内容といたしましては、公園やトイレ等の清掃、施設の保守点検や修繕等、さらに草刈り及び植栽の刈り込み、剪定などでございます。施設・遊具等の維持管理につきましては、市内の全公園に対して市職員による年2回の点検とあわせ、維持管理団体、さらには市民の皆様からの通報をいただくなど、損傷箇所などが見受けられた場合には、順次修繕等を実施するとともに、規模の大きい補修につきましては計画的に行っております。
 また、植栽等の維持管理につきましては、都市公園等は草刈りや芝生及び中低木の刈り込みなどについて年間で管理を委託しており、その他の児童遊園等は、市職員により管理しております。高木につきましては、自然樹形を生かすため、最小限の剪定としておりましたが、近年は樹木の大木化等により、園内が薄暗くなること、強風時の倒木のおそれや成長にも支障を来すことから、剪定や間引きを行っております。さらに、最近、他団体では、倒木等の事件も多く発生していることから、市職員のパトロールや委託業者、維持管理団体及び市民の皆様からの通報により、枯れ枝や枯れ木の確認を行い、その都度対処しております。現在は、このような維持管理を行っておりますが、平成26年4月時点で、都市公園105カ所のうち開設から30年以上経過する箇所が33カ所、全体の約3割を占める状況でございます。さらに、10年後には約5割に達し、施設の老朽化や樹木の老木化及び大木化が進み、課題となってまいります。
 この状況が全国的な傾向から、国から公園施設の適切な管理と延命化を図るため、平成24年4月、公園施設長寿命化計画策定指針が示されました。長寿命化計画における施設管理につきましては、調査結果をもとに、施設の健全度調査、判定を行い、基本方針や具体的な対策、実施時期等の計画を立てます。また、維持管理手法として、施設を予防保全型管理と事後保全型管理に分け、施設ごとに効果的な補修の年次計画を立てることで、健全度を保ちながら施設の長寿命化及びライフサイクルコストの縮減を図るものです。植栽管理につきましては、施設の機能保全やコスト縮減の観点ではなく、植物の健全育成を適切に管理するため策定するもので、各公園の植栽形態の特性に合わせ、健全な育成環境と良好な景観形成が実現できるように管理方針や管理目標、年間の概算費用等について示すものとなっております。いずれにいたしましても、これから公園施設等の老朽化や樹木の老木化及び大木化が急速に進行することを踏まえ、ライフサイクルコストの縮減、事業費の平準化が必要となることから、今後公園施設の長寿命化について、調査研究を進めてまいりますので、ご理解賜りたいと存じます。
 次に、健康寿命を延ばし、市民幸福度を高める取り組みについて、健康寿命を延ばす取り組みについてのお尋ねでございますが。国の健康増進計画第2次健康日本21において、健康寿命とは、健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間と定義されています。第2次健康日本21では、健康寿命の延伸を中心課題に位置づけ、疾病予防と健康増進、介護予防によって平均寿命と健康寿命の差を縮小することにより、個人の生活の質の低下を防ぐとともに、医療費や介護給付費等の社会保障の負担軽減も期待できるとしています。また、埼玉県の健康増進計画、埼玉県健康長寿計画では、県民が日々生き生きと暮らせることを目指すとともに、医療費の抑制を図るため、健康長寿埼玉プロジェクトを推進しております。本市におきましても、国や県の考え方を踏まえ、第4次越谷市総合振興計画の「だれもが健康で生きがいをもって安心して暮らせるまちづくり」を基本理念とし、第2次越谷市健康づくり行動計画・食育推進計画「いきいき越谷21」を平成26年度からの10年間の計画として、本年3月に策定いたしました。この計画の基本方針の1つ目に、健康寿命の延伸と健康格差の縮小を掲げ、栄養・食生活、身体活動・運動、喫煙、歯と口腔、こころの健康、飲酒、健康診査と健康管理の7つの分野について目標を設定し、「ひろげよういきいきすこやか健康の輪」をスローガンに掲げ、市民と地域、団体と行政が連携し、一体となって健康づくりの取り組みを推進してまいります。
 次に、これまでの生活習慣病対策の取り組みとその効果についてでございますが。市では、「いきいき越谷21」に基づき、疾病の早期発見のための各種健康診査やがん検診、健康に関する知識の普及を目的とする生活習慣病予防セミナー等の健康教室や健診後の健康相談を実施しております。生活習慣病の方やその予備軍を減少させることを目的とした特定健康診査の本市の国民健康保険における受診率は、平成20年度の26.5%から平成25年度は35.9%と年々増加しており、埼玉県内の市町村の平均値を上回ってきております。また、健康教室の参加人数は、平成20年度の8,187人から平成25年度は1万41人に増加しております。さらに、平成25年度には、埼玉県の健康長寿埼玉プロジェクトの一環として、健康長寿サポーターの養成を開始いたしました。健康長寿サポーターとは、自分の健康づくりに取り組むとともに、有効な健康情報を家族や友人等に広め、仲間とともに健康づくりに取り組む方をいい、平成26年8月までに207人の方を養成いたしました。このようにこれまでの生活習慣病対策の取り組みとしましては、健診受診率、健康教室参加者数ともに増加傾向にあり、引き続き健康長寿サポーターの養成と生活習慣病を予防するための健診や健康教室を実施してまいります。
 次に、医療費の抑制と市民幸福度の向上についてでございますが。本市の国民健康保険の1人当たりの医療費の推移は、平成20年度の24万4,387円から平成25年度は29万7,791円と増加しており、その主な要因の一つは、被保険者の高齢化によるものと考えられます。そのため、特定健康診査の受診、特定保健指導の利用促進とともに、各種のがん検診等の受診率を一層高めること等により、生活習慣病の予防、早期発見、早期治療につなげることが可能となります。そして、市民の健康増進を図るとともに、医療費の抑制を図ることにより、市全体の施策の中で市民の幸福度の向上に資することになると考えております。今後も第2次越谷市健康づくり行動計画・食育推進計画を市民、団体の皆様と積極的に推進し、健康寿命の延伸を目指し、健康づくりに取り組んでまいりたいと存じますので、ご理解を賜りたいと存じます。以上でございます。


<< 前ページへ
 
 
copyright (c) 2009. kikuchi-takamitsu. All Right Reserved.