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■議会報告

教育長答弁
それでは、菊地議員さんのご質問に順次お答えいたします。
まず、市民の健康・体力の保持増進の点からの取り組みについてのお尋ねでございますが。すべての市民が健康で明るく活力のある生活を送るためには、スポーツ・レクリエーション活動の推進が必要不可欠でございます。また、市民の健康に対する関心は高まっており、健康・体力づくりにおけるスポーツ・レクリエーション活動の役割は一層重要となっております。さらに、生活習慣病の広がりにより、医療費、介護保険費用が増加しております。平成20年の医療改革制度では、生活習慣病の予防の徹底を図るため、医療保険者に対して健診・保健指導の実施、いわゆるメタボリック健診が義務づけられました。本市では、市民の健康・体力の保持増進のための施策として、健康体操教室、生涯スポーツ講座、スポーツ教室等の各種事業を取り組んでおります。生活習慣病の要因の一つとして運動不足が挙げられ、日常生活の中で適度な運動を継続していくことが健康の保持増進のためにはとても大切なことです。
そこで、健康体操教室では、ストレッチ体操、ヨーガ、気功など、自分に合った適度な運動を身につけ、年間を通して運動を続けられるよう取り組んでおります。教室は公民館、体育館、県立大学などの4会場で、5月から翌年3月までの1年を春期、秋期、冬期の3期に分け開催しており、平成19年度では延べ80回開催し、2,383人の市民のご参加をいただいております。
生涯スポーツ講座では、「いつでも、どこでも、だれでも」をスローガンに、日ごろ運動する機会に恵まれない方や運動不足の方々に気軽に健康・体力づくりの場を提供し、生涯を通して運動する習慣を身につけてもらうことを目的として開催しております。講座は、地域体育館4館を会場に、午前、午後の2部で構成し、講師つきの講座と会場を自由に使えるフリーとに分けて、年間を通して開催し、種目は体力テスト、卓球、エアロビクスなど13種目を実施しております。延べ223回、8,410人の市民のご参加をいただいております。
スポーツ教室では、参加ニーズの高い親子ふれあい体操教室、弓道教室、また団塊の世代を対象とした男性のための軽スポーツ教室などを開催しております。延べ28回、1,007人の市民の参加をいただいております。今後とも市民の健康・体力づくりが進められるよう、スポーツ・レクリエーション活動を通じて市民の健康ライフスタイルづくりの支援をしてまいります。
次に、青少年の心身の健全な育成の点からの取り組みについてのお尋ねでございますが。スポーツ・レクリエーション活動は、青少年の体力向上、各種目の技術を身につけることにより、生涯スポーツの基礎をはぐくむことはもちろんのこと、社会生活における規律や仲間との協調性、たくましい精神を鍛えるなど、心身の健全な育成と豊かな人間形成に大きな役割を果たしております。また、スポーツ・レクリエーション活動に取り組むためには、適切な指導者の存在が欠かせません。本市では、昭和50年に越谷市スポーツ少年団が設立され、剣道、サッカー、ミニバスケットボールなど36団体、1,137名が加盟し活動しております。少年団では、指導者及び保護者の研修会を開催するなど、指導力の向上に努めております。
また、小学校においては、文部科学省の事業であるトップアスリート派遣指導事業や夢の課外授業の実施により、子供たちがトップアスリートとじかに触れ合い、運動する楽しさや仲間と協力する大切さを学ぶだけではなく、夢や希望を持って物事に挑戦することを考えさせるよいきっかけとなっています。
さらに、中学校におきましては、平成10年度から部活動外部指導者派遣事業を実施し、部活動の充実に努めております。この制度は、活動経験または指導経験を有した専門的な実技指導力を備えた方々を教育委員会が委嘱し、部活動の技術指導に当たっていただくためのものです。外部指導者の持つ専門的な知識や技能は、生徒に夢や希望を与えており、全国大会や国際大会に出場できるレベルの選手育成を図ることができております。
ご案内のとおり越谷市スポーツ少年団出身の選手がJリーグに入団し活躍しています。また、市内弥栄町に在住の星奈津美さんが8月の北京オリンピック競泳女子200メートルバタフライに出場が決定し、活躍を期待しております。
いずれにいたしましても、学校・家庭・地域において子供たちが気軽にスポーツ・レクリエーション活動に参加できるよう、さらにはより高いレベルを目指す選手の育成が図れるよう、指導者の養成、競技力の向上に向けて、市内外の関係機関等と連携を図り、指導者の養成並びに確保に取り組んでまいりますので、ご理解を賜りたいと存じます。
次に、総合型地域スポーツクラブについてのお尋ねでございますが。越谷市では、昭和49年にスポーツ・レクリエーション都市宣言をし、13地区にスポーツ・レクリエーション推進委員会を設置してまいりました。各地区においては、地区体育祭を初め地域の特性を生かした各種スポーツ・レクリエーション事業を展開し、市民の健康・体力づくりや地域コミュニティーづくりに大きな役割を果たしてきましたことは、ご案内のとおりでございます。しかしながら、スポーツ・レクリエーションに対する市民のニーズも高度な技術、専門的なクラブから、高齢化とともに気軽に楽しめる軽スポーツへの取り組みなど多様化してきており、新たな形態でのスポーツ環境の整備、充実が求められております。
総合型地域スポーツクラブは、だれもが体力や年齢、技術、興味、目的に応じていつでもどこでもいつまでもスポーツに親しむことのできる生涯スポーツ社会を実現するため、市民が日常的にスポーツを行う場として期待されております。このスポーツクラブは、多種目、多世代、多様な技術の人たちで構成され、地域住民が主体的に運営するものであります。
埼玉県内の設立状況でございますが、県内70市町村のうち21市町において34クラブが設立されております。本市では、現在設立に向け啓発活動を進めておりますが、越谷市が推進してきたスポーツ振興と比較してみますと、30年の歴史を持つ各地区スポーツ・レクリエーション推進委員会は、地区ごとに多種目、多世代のスポーツ団体で組織され、各種事業が活発に実施されており、越谷市独自の地域スポーツクラブとして発展し、今日のスポーツ振興の基盤となってきたところでございます。
このように本市の持つ独自の組織をどのような形で総合型地域スポーツクラブに結びつけるか、モデル的なクラブの設置に向けて研究し、検討しております。今後とも体育指導委員、スポーツ関係団体、地区スポーツ・レクリエーション推進委員会等と協議連携を図りながら、総合型地域スポーツクラブの立ち上げや運営について、スポーツクラブの環境づくりに取り組んでまいりますので、ご理解賜りたいと存じます。
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