■鷹隠書屋(コラム)

政治や経済・文化・歴史などさまざまな事柄について、きくち貴光の考えや想いを随時載せます。なお、「鷹隠(よういん)」とは、きくち貴光の号です。
■ラオス
7つの大陸を制覇して50カ国を巡ったが、実はラオスには行ったことがない。今回埼玉ラオス友好協会のメンバーとして、サッカー大会に参加するために来日した少年たちと接したが、知識が乏しいからか、第一印象では行ったことのあるタイの少年たちとあまり変わらない印象を受けた。
ラオスという国はあまり日本人にはなじみのない国であろう。だいたい社会の時間に「ベトナム」「ラオス」「カンボジア」と、3つセットで国名を覚えるような、そんな程度ではなかろうか。
正式な国名は「ラオス人民民主共和国」。日本の3分の2くらいの広さに520万人の人が住んでいる。首都はビエンチャン。公用語はラオス語で、主要な民族はラオ族である。先ほどラオスの少年のことをタイの少年とあまり変わらない印象を受けたと書いたが、タイ語の方言とラオス語とは似ているらしい。タイ語の「こんにちは」が「サワディーカップ」というのに対してラオス語は「サバディーイー」という。似ているといえば似ているし、似ていないといえば似ていない。スペイン語とポルトガル語のような関係というと、少し違うかもしれないが、しかしラオス語の文字とタイ語の文字は似ているように見える。
この国は周囲を5つの国に囲まれた内陸国である。東にベトナム、北に中国、西にミャンマー、南にタイとカンボジアである。このうち、タイとの国境にはメコン川が流れている。ちなみに首都ビエンチャンはタイとはメコン川を挟んだ対岸にあり、川を渡って毎日国境を人々が往来するらしい。
実際に行ったことがあるわけではないので、こういった国であると主観で話せるものは何もないが、仏教の遺跡に恵まれた緑の多いおだやかな国のようである。ただし、1つ残念なのは、この国には鉄道がまったくないことである。フランスの植民地時代にはわずかにあったようだが、第2次世界大戦の時に日本軍に破壊されて以降ないそうである。
こういった国であるが、せっかく縁である。そのうちに日本からおみやげを持って訪れることにしたい。
(2003年)
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