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政治や経済・文化・歴史などさまざまな事柄について、きくち貴光の考えや想いを随時載せます。なお、「鷹隠(よういん)」とは、きくち貴光の号です。

■環境の日
 6月5日は「世界環境デー」で、その日からの一週間は「環境週間」となっている。その由来は、1972年の6月5日からスウェーデンのストックホルムで開催された、「国連人間環境会議」である。これは、国連が地球規模の環境問題全般について初めて取り組んだ国際会議である。

 その最終日である6月16日、人類のために人間環境の保全と改善を目標とする「人間環境宣言」が採択された。なおそれを記念してその年の12月15日に、国連総会において日本とアフリカのセネガルが共同提案して6月5日を「世界環境デー」とし、日本でも平成5年から「環境の日」となっている。

 さて、その会議のキャッチフレーズは「オンリー・ワン・アース」、かけがえのない地球、というものであった。地球を宇宙に浮かぶ宇宙船と見立てて、持続可能な開発を、先進国も開発途上国も心掛けていこうという趣旨である。

 最終日に採択された「人間環境宣言」は、宣言の主項目として7つ、さらに開発に関しての共通の原則として26の項目からなる。その内容は、人類の歴史上類いまれな、非常に崇高な理念を盛り込んだものであった。もしその宣言の通りに各国が協調してその実践を行なってきていれば、こんにちの世界の姿はまったく違ったものとなっていたであろうと思われる。

 しかし、残念ながら宣言がなされてからすでに35年近くが経過するが、事態はより深刻になってきている。もちろん、各国が協力して取り組んでいる例もある。オゾン層を破壊するフロンガスの使用を禁止したり、また地球温暖化の原因となるCO2の削減に具体的な数値目標を定めるなどである。だが、取り組んでいるとはいっても、それらも事態が一層深刻化してからの比較的最近のことである。

 宣言がなされた当時の世界は東西冷戦の時代で、理念としての宣言はまとめあげたものの、それを実行に移す状況にはなかった。皮肉なことに、東西冷戦の終結とともに進んだ、経済のグローバル化が先進国を中心に環境に目を向けさせるようになった。それは従来の発展途上の国の中から劇的な経済発展を遂げ始めた国が生まれだし、それが環境破壊の原因となりだしたからである。

 いま、改めて世界は「人間環境宣言」の趣旨を理解し、実践し、そしてその理想の実現を目指すべきである。そうでなければ、この地球は21世紀中に醜いものとなり、22世紀のわれわれの子孫にはもはや譲り渡すことができないかもしれない。そうならないためにもわれわれは行動をしなければならないのである。

(2006年6月6日)


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