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■水衛生について
 われわれ日本人は、日常生活において何気なく蛇口をひねり水を使っている。飲むために、料理のために、洗濯のために、風呂をわかすために、あるいは車を洗うためにである。蛇口をひねりさえすれば、自然と水が出る。そのことに対してなんら深く考えることはない。

 しかし、世界を見回したときに、蛇口をひねればそのまま飲み水が出て来る国はまれである。多くの国はそのままでは飲み水としては適さないか、あるいは水道施設そのものがまだまだ備わっていない国も多い。

 国連は先日「水、責任の共有」と題する世界水開発報告を発表した。これは3年ごとに作成されているが、作成には国連環境計画や世界保健機関など24の機関が協力している。

 国連は1992年12月に、毎年3月22日を「国連水の日」と定めた。これを受けて毎年この日には水に関する報告や事業を行なっている。特に97年からは3年に一度大々的に国際会議を開いている。第1回はモロッコのマラケシュ、2000年の第2回はオランダのハーグ、前回2003年は京都、そして3月16日から22日までメキシコで第4回の世界水フォーラムが開かれることとなっている。

 報告書の内容は以下のようになっている。世界の人口65億人のうち、11億人が十分な飲料水を手に入れることができておらず、また26億人が上下水道などの適切な衛生設備を持たないために感染症の危険にさらされている、などである。また安全な飲み水と衛生設備があれば年間で160万人の人が命を落とさずにすんだともある。報告書はまた、世界には十分な水があるものの、管理体制の悪さや腐敗によって世界の人々に均等な配分ができていない状況を訴えている。

 会議では、アナン国連事務総長の諮問機関「水と衛生に関する諮問委員会」(議長・橋本龍太郎元首相)が、第3回フォーラムの事務局を務めたNPO「日本水フォーラム」が途上国について調査した結果を基に提言をとりまとめて今回の水フォーラムで発表する予定となっている。

 今回の会議ののち、3年後の次回までに、世界が真剣となって命に欠かすことのできない水の重要性を認識し、一人でも多くの人が水の恩恵を受けられる環境を整えることを切に願う。

(2006年3月14日)


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