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■地方分権について
 地方分権についての論議が活発化している。それは現在の社会情勢の停滞が、東京一極集中にある、と考える人が多いためである。そして、それらの人々のうち多くは地方分権の将来像に道州制を掲げている。

 現在の県は、明治政府による廃藩置県が順次整理されたのち、おおよそ120年にわたって今のような区割りとなっている。江戸時代は全国に藩があり、その数は不定ながらだいたい250くらいで推移してきた。それ以外に幕府天領や旗本領、寺社領などが入り乱れていた国土を、明治になって統一的に国家を運営することを目的として、中央集権的な郡県制が布かれたわけである。知事は中央政府が任命し、地方の政治は中央の意思に沿うことが重要であった。

 ところで、先日の埼玉県知事選挙で当選した新しい上田知事は、神奈川の松沢知事の提唱する首都圏連合に賛同している。首都圏連合というものをかいつまんで説明すると、例えば東京都が空気が汚れるからといってディーゼル車の排気ガスに規制をかけたとしても、近隣の他県がそのままであれば、東京には相変わらず汚れた空気が流れ込むことになる。つまり、ディーゼル車の規制には東京都だけでなく、近隣の県も協力して始めて意味を持ってくるのである。そういった問題に立ち向かうために、首都圏が連合しようというのが趣旨ある。

 そういった首都圏の動きの一方、小泉首相は、地方について三位一体の改革を行なうとのことを考えている。それらのことを踏まえて、まず地方分権のモデルケースとして、北海道がそのままで自立した形となりうるか否か、実験してみるのはどうであろうか。道州制が妥当なスタイルであるかどうかはにわかには決められないが、おそらく規模的に見て北海道はそのままで1つであろうから、大幅な財源移譲をした上で、どこまで自主的な行政が行なえるか、その結果を見た上で地方行政のあり方を検討するのも1つの方策ではなかろうか。

 いずれにせよ、できる改善はすぐに実行し、その上で、全体の改革をすみやかに進めていかなければならない。それでも成果が出るのには時間がかかるであろう。

(2003年9月3日)


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